部下の褒め方「下手な上司」「上手な上司」の大差 新人ならどんな小さな実績も褒めてやるべき
部下がプロセス重視タイプなのか、結果重視タイプなのかは、日常の発言や行動を見ていればわかります。
もし部下のタイプがわからないとしたら、今日からでもプロセス重視タイプか、結果重視タイプかを念頭に置いて見てみることです。ひと月も経たないうちに、それぞれの傾向は見えてくるはずです。
さて、成果をあげた部下に対して褒めるメールを送るとき、部下がプロセス重視タイプであれば、次のようなメールはNGです。
おめでとう。君が今回あげた成果は私の部下の中でも1番のお手柄です。
結果にはきちんと報いたいと思います。
ボーナス楽しみにしていてください。
ありがたい言葉が並んでいて、このメールをもらった部下は感激するはずだと思いますが、プロセス重視タイプの部下としては、肝心のプロセスにはまったく触れられていないため心から喜べません。
また、プロセス重視タイプは周囲との調和を重視し、競争を好まない傾向にありますので、ほかの部下との比較や報酬の話はかえって逆効果になる恐れがあります。
逆効果とは、「上司は自分のことをまったくわかっていない」という部下の反感です。
プロセス重視型の部下には、成果をあげる過程の努力をたたえるほうが、彼らの心には響くのです。
おめでとう。君が毎日遅くまで頑張っていた努力が報われましたね。
部のみんなもとても喜んでいます。
よく頑張りました。ありがとう。
プロセス重視タイプの部下には、プロセスでの努力を称賛するほうが喜ばれるのです。
部下が「結果重視タイプ」なら
プロセス重視タイプの部下に対して、結果重視タイプの部下は文例Aのようなメールがよいということになります。
結果重視タイプにプロセスの努力を認めても、「それが何」という反応になります。彼らの価値観は、努力しても結果が悪ければ無意味、また結果がよければ努力していなくてもOKというものですから、ある意味で上司としては扱いやすい相手と言えます。
結果重視タイプには、周囲に対するライバル意識もあるので、ほかの部下と比較して優れた結果を出したと言われれば、素直にそこで喜びます。また、ボーナス査定でもこの結果が評価されるとわかれば、さらに感激することでしょう。こういう点でも、結果重視タイプはわかりやすい人です。