ビル・ゲイツという男はここまで徹底している Netflixのオリジナル番組にその執念を見た

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パート1で、心に刺さるコメントがある。ニューヨーク・タイムズ紙の記者ニコラス・クリストフがこんなことを述べた。

「ジャーナリズムの世界では、起こった事件を報道しがちだ。記者会見や爆発を報道する。日常起きていることは報道しない。日常の悩みごとなどは聞き逃してしまいがちだ。生活状況が改善されても取り上げたりしない」とトイレの便器が大きく映し出される。

確かにそのとおりだ。殺人事件や幼児虐待などセンセーショナルなニュースばかりであふれている。

でも、下水処理問題や二酸化炭素排出による地球温暖化のニュースのほうが、何億人もの人類に影響するのに、マスコミは放置している。油田への攻撃による大爆発はショックをうける。でも死者はいない。発展途上国のトイレ問題やポリオ問題は毎日大量の死者が出ているのだ。

ビル・ゲイツ自身が語る必要性があった

今回の番組への出演は、それらの問題を解決するためには、ビル・ゲイツ自身が語る必要性があると感じたからだと筆者は予想する。

あえてこの場で述べないが、パート3の最後の質問への回答は、非常に印象的だ。世界を変える男が、意外な一面を見せる。彼がいちばん大切にしているものに、心を打たれる。

この番組は、ビル・ゲイツのようなビジネスパーソンの成功を分析したり、その手法を描いたりしている物語ではない。彼の考え方や世界観を描いている映像だ。あくまで筆者の個人的な見解だが、このように157分に及ぶ映像ドキュメンタリーにビル・ゲイツが協力することは2度とないだろう。

今も彼は、自らに課した問題を解決するため、人類の欲望と戦っている。それに今後の人生のすべてを費やすだろうと思われる。筆者はこの原稿を書きながら多くのエネルギーを消費し、二酸化炭素を排出していることをちょっとだけ後悔している。とにかく知ってほしい。この地球上にある問題点を。ビル・ゲイツもそれをきっと望んでいるはずだから。

野呂 エイシロウ 放送作家 戦略的PRコンサルタント

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のろ えいしろう / Noro Eishiro

1967年愛知県生まれ。中学生の頃からラジオに親しみ、「人が読みたくなる投稿」を追究した結果、「オールナイトニッポン」などで連日投稿が読まれるように。大学時代には学生マーケターとして、学生向け家電の企画立案・宣伝・PRに携わる。愛知工業大学卒業後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『特命リサーチ200X』『奇跡体験!アンビリバボー』などの構成を担当。30歳で、戦略的PRコンサルタントの活動をスタート。テレビ番組作りのノウハウを生かし、数々の企業の商品・サービスを次々とヒットに導く。250社以上のコンサルティングを担当。

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