「Pro」が登場した新型iPhoneはどれが買いか カメラが3つに進化、ガラス背面はさらに強化
そもそも2018年モデルではiPhone XRで、それまでのiPhoneシリーズで最長となる通話25時間、インターネット利用15時間、ビデオ再生16時間を実現していた。今回iPhone 11では1日の利用でiPhone XRより1時間長く利用できるという。
iPhone XSと比較したiPhone 11 Proはさらに延び、1日当たり4時間長く利用できる。iPhone XS Maxに対してiPhone 11 Pro Maxは5時間長く利用できるという。もちろんバッテリー容量が増えているからで、iPhone 11 Proで11グラム、iPhone 11 Pro Maxで14グラム重くなる。
それでも、Proの名前を冠することから、重くなってもバッテリーが長持ちする点を重視した結果といえる。
しかしバッテリー容量増加だけが持続時間向上の理由ではない。例えばiPhone 11 Proにはコントラスト比を200万:1、最大輝度を1200ニトに高めた新しいSuper Retina XDRディスプレーが採用された。にもかかわらず、ディスプレー自体の消費電力は低減されている。
同様に、機械学習処理を毎秒1兆回行えるA13 Bionicチップはスマートフォンとして最高の性能を誇るが、やはりこちらも省電力化が進んだ。バッテリーの増加と省電力化の双方が進んだ結果、大幅な持続時間向上につながった。
価格戦略の柔軟さが広がる
iPhoneは2019年も着実に進歩している。その一方で、基礎をしっかり押さえすぎる進化に、多くの人が買い替え動機を確実なものにできずにいることも事実だ。それだけ、現在のスマートフォンは成熟してきたという裏返しでもある。
そのためアップルは、とくにiPhone 11に対して、戦略的な価格設定を行った。
iPhone 11 Proシリーズは999ドル、日本では10万6800円からと、2017年のiPhone X以来の高価格帯を維持した。しかしiPhone 11は昨年から50ドル値下げした699ドル、日本では7万4800円からとした。また2018年モデルはiPhone XRのみをそのまま残し、価格を599ドル、日本では6万4800円からとした。
こうして、アメリカの価格で
・ 999ドルのiPhone 11 Pro
・ 699ドルのスタンダードモデルiPhone 11
・ その前年モデルであるiPhone XRを599ドル
・ 最も価格が安いiPhone 8を449ドル
と設定するラインナップを構築した。
加えて、直営店での下取り施策も強化しており、iPhone 11で300ドル割引、iPhone 11 Proで400ドル割引の価格を提示している。もちろん、新興国の売れ筋である200〜300ドル程度のモデルは依然として扱いがないが、スマホ飽和状態の先進国においては、この下取り施策は販売に影響を与えることになりそうだ。
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