「本を速く・忘れず」に読む脳科学から見た秘策 「時間がなくて本が読めない」がなくなる技
大抵の場合、速く読めない人は、ひらがなも漢字も、全部同じように読んでいます。すべての文字を、一文字一文字、頭の中で音読しながら読んでいるから、読書スピードが遅くなってしまうのです。
しかし、本を速く読める人は違います。読む文字と、意識的に読まない文字を、あらかじめ決めているのです。それは漢字とひらがなです。速く読むためには、漢字だけを読み、ひらがなを意識的に読み飛ばすのが、非常に有効なテクニックなのです。
これは日本語の特徴ですが、ひらがなというのは指示語や漢字と漢字をつなぐ補助語であるため、本質的なことはほとんど書かれていません。ある脳のテストで、ひらがながほとんど間違った文章を被験者に渡して、内容が理解できるか読んでもらいました。
すると、ほとんどの被験者が意味を正しく理解できたそうです。つまり、日本語は漢字だけでほぼ意味が成立しているため、ひらがなを読み飛ばしてもなんら問題ないわけです。このことを知っているだけで、かなり読書スピードが上がります。
直感・決断力を磨く
高速読書のテクニックには、このほかにも、速く読めて、かつ記憶に定着する方法がたくさんあります。ロケットスタートリーディングや漢字だけリーディングのように誰でも今日から始められる方法です。
私は高速読書によって、投資や経営についてゼロからがむしゃらに学び、その結果、30代で3億円の資産を形成することができました。あなたもあなたが目標とすることを高速読書によって学び、スキルを高めていってほしいと思います。
ビジネスで成功していくためには、「直感」や「決断力」を磨いていかなければなりません。経営者や成功者の中には、「自分は運のおかげで成功できた」という方がとても多いです。直感によって決断したことがうまくいったとき、「運がよかった」と考えるのでしょう。つまり、直感や決断の正しさが、ビジネスで成功するうえで非常に重要になってくるわけです。これらの精度を上げるためにも、高速読書はとても役立ちます。
直感というのは、脳の中に蓄積された膨大な情報に、経験や失敗などの記憶が積み重なって培われていきます。脳のデータベースが人の100倍もあれば、正しい直感が働くのは当たり前といえば当たり前です。そもそも人間の日々の行動というのは、99.9%は深い思考からではなく、無意識の直感によって判断されているからです。
例えばチェスでは、5秒で考えた手も、30分かけた手も、86%は同じだそうです。つまり、いくら熟考したとしても、ほとんど打ち手は変わらないことを意味しています。これは「ファーストチェス理論」と呼ばれています。結局のところ、データベースが少ない人は、どんなに考えても失敗するし、瞬時に判断しても失敗するというわけです。逆にいうと、脳のデータベースさえ充実させておけば、瞬時の判断でも道を誤ることは格段に少なくなるといえるのです。
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