新体制4年の大井川鉄道、劇的に変わった経営

親会社エクリプス日高が静岡で仕掛ける動き

川根温泉ホテルから撮影した、大井川第一橋梁を渡る「きかんしゃトーマス号」(筆者撮影)

SL列車で有名な大井川鐵道(静岡県、以下大井川鉄道)の名所として知られる大井川第一橋梁。「きかんしゃトーマス号」や「SLかわね路号」がこの橋を渡るとき、川岸にある温泉施設の観光客が手を振ることで有名だ。

従来からあった日帰り温泉施設に次いで、2014年7月には近くに島田市が保有する「川根温泉ホテル」が開業し、今年7月1日からは指定管理者としてその運営を大井川鉄道が担うことになった。同社がホテル事業に進出した背景を探ってみた。

親会社はホテル運営

大井川鉄道の収入の柱は、SL列車に乗車する観光客の利用だ。だが、2013年にバス運転手の1日走行距離規制が強化され、首都圏からの日帰り団体バスツアーが大幅に減少したことで急速に経営環境が悪化し、2015年に地域経済活性化支援機構に事業再生支援を申請した。

その際、スポンサーとして名乗りを挙げたのが北海道日高地方でホテルを運営するエクリプス日高だった。同社は自己破産した静内ウエリントンホテルを静内エクリプスホテルとして再建。同ホテルは、近年では楽天トラベルの「朝ごはんフェスティバル2018」北海道地区第1位に輝くなど、人気の高いホテルに成長している。

同社は2015年、それまでの親会社だった名古屋鉄道(名鉄)に代わって大井川鉄道の経営に関わるようになり、2017年6月には完全子会社化した。

このような経緯から、川根温泉ホテルが開業した2014年時点では、大井川鉄道は指定管理者に応募しなかったという。それから5年を経て当初の指定管理者の契約期限が切れるにあたり、同社は初めて名乗りを上げた。その結果、それまでの運営者である時之栖(御殿場市)と他1社に競り勝ち、晴れて指定管理者に選ばれたのだ。

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