新興国から再び資金流出が始まった

政治・経済リスクへの懸念払拭できず

1月31日、新興国市場からの資金流出が再び強まり、アジア、欧州、中南米の新興国の通貨・株式・債券が売られた。モスクワで29日撮影(2014年 ロイター/Sergei Karpukhin)

[ロンドン/リオデジャネイロ 31日 ロイター] -31日の取引で新興国市場からの資金流出が再び強まり、アジア、欧州、中南米の新興国の通貨・株式・債券が売られた。各国中銀は不安解消に向け措置を導入したものの、多くの国が抱える政治・経済リスクに対する懸念は払しょくしきれていない。

この日はロシアルーブルが1%下落して5年ぶり安値をつけたほか、これまで比較的安定していた中欧のポーランドやハンガリーにも売りが拡大した。

バンク・オブ・アメリカ・メリル・リンチの東欧・中東・アフリカ(EEMEA)債券戦略・経済部門責任者のデビッド・ハンター氏は、「ぜい弱な通貨、高金利、成長低迷、資本流出が連鎖する負の循環に陥っている」とし、「こうした負の循環を断ち切るには、新興国の資産が大きく値下がりする必要がある。そうなって初めて買い手が戻ってくる」との見方を示した。

アナリストの間では、米連邦準備理事会(FRB)による緩和縮小に伴う世界的な流動性低下により、経常赤字や政治リスクなど新興国が独自に抱えている問題が悪化しているとの見方が出ている。

ダンスケ銀行の首席新興国市場アナリスト、ラース・クリステンセン氏は、今回の新興国不安の背景には中国の景気減速懸念があると指摘。「中国人民銀行(中央銀行)による何らかの政策措置が望まれる」としている。

これまで比較的安定していたハンガリーフォリントは対ユーロで1.5%下落。同国の国債利回りは短期債から長期債にわたるまで20ベーシスポイント(bp)上昇した。

ポーランドズロチは1%安。10年債利回りは10bp上昇し、4カ月半ぶりの高水準となった。

トルコリラと南アフリカランドは約1%安。南アフリカの国債利回りは、追加利上げ観測が出ていることで2011年半ば以来の水準に上昇した。

中南米ではチリペソが1%超下落。ブラジルレアルは0.5%安、メキシコペソは0.3%安となった。メキシコ中銀はこの日、主要政策金利を過去最低の3.50%に据え置くことを決定している。

インドルピーは1ドル=62.68/69ルピーでこの日の取引を終了。前日の62.56/57ルピーから下落した。

株式市場ではMSCI新興国株価指数<.MSCIEF>が4年半ぶり低水準に迫った。MSCI中南米株価指数<.MILP00000PUS>は0.6%安となった。

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