夏休み、子どもの「ゲーム依存」を防ぐには

ゲームと上手に付き合う目安は「1日3時間」

もちろん、朝起きられない、物や人に当たり散らすなど、ゲームのやりすぎで子どもの日常の活動に問題が起きていれば気をつける必要があるが、親が目を配りながら子どもがゲームをする分には、やりすぎでゲーム依存になってしまうことは基本的にないと理解していいだろう。

現状、デジタルゲームが子どもにいちばん影響すると考えられるのは、同じ姿勢で居続けることによる目と肩の疲れだ。親がタイミングを見計らって声がけをし、合間に手伝いや部屋の片付けなどの活動を盛り込む工夫は必要だ。

――スマートフォンなどを使ったオンラインゲームの中には、ゲームを有利に進めるために課金するようなものがあり、その射幸性(偶然に得られる成功や利益を当てにすること)も問題になっています。

もちろん、課金しないと勝てないようなものは、子どもが遊ぶものとして望ましくない。一生懸命やって上達すればゲームをクリアできるといったものかどうか確認したい。ほかにも、個人情報を入力する必要があるようなゲームは大人でも子どもでも危険だ。

レーティング制度によってゲームソフトには対象年齢が示されている。暴力的な表現があるなど、一定の年齢以上でなければふさわしくないものは、その表記を参考にすればスクリーニングできる。

子どもの性格に合わせてルールづくりを

――子どもに、デジタルゲームとの上手な付き合い方を身に付けさせるためにはどうしたらいいのでしょうか。

子どもの性格に合わせてルール作りをするといい。集中するのが不得意であれば、「勉強を10分やったらゲームを10分」、集中して何時間でもゲームをやっているようであれば、「勉強を1日3時間やったら、その後はゲームをしていい」というように、子どもに合ったルールを見つける。

藤本徹(ふじもと・とおる)/1973年大分県別府市生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒。民間企業などを経てペンシルバニア州立大学大学院博士課程修了。博士(Ph.D)。2016年より東京大学大学総合教育研究センター講師を務める。研究テーマは「ゲームと学習」「シリアスゲーム論」など(記者撮影)

一人っ子なら、近所の友達同士、協力させて達成させるような取り決めもいいだろう。「3人全員、宿題がここまで終わらなければみんなゲームをすることができない」など、ルール設定を工夫すると、がぜんやる気を出したりするものだ。

ゲームを子どもとの会話のきっかけにして、子どもがどのようなことに興味、関心を持っているのか探るのもいいだろう。

ゲームを楽しんでいる子どもに「そのゲームのどんなところが面白いの?」と質問してみる。作ることが好きでパズルゲームにはまる子どももいるだろうし、気分が良くなるアクションゲームが好きという子どももいる。歴史ゲーム、戦略や計画が必要なストラテジーゲームにはまる子どももいる。1つのゲームではなく、いろいろなゲームを楽しみたいと考える子どももいるかもしれない。

外で昆虫採集をするといった、昔ながらの遊びだけが子どもの探究心を育てるわけではない。ストラテジーゲームは情報収集力、素早く正確な判断力、戦略的な行動力を学ぶことができ、ホラーゲームはプレッシャーの中で緊張や不安に対処する、恐怖や怒りの感情をコントロールすることが学べるという研究結果もある。

ゲームも与え方次第では、学びの入り口になる。

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