ジム・ロジャーズ「晩婚の方がお金持ちになる」 「お金」を知らない若者は結婚してはいけない

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もちろん、60歳を過ぎてから子どもを授かれるのは限られた人でしょうが、可能な範囲で遅らせたほうがいい、ということでしょう。

ライフプランの相談を受けていると、50代で初めて子どもを授かったという男性や、40代で初めて出産をしたという女性も増えてきました。自分の人生やキャリアをしっかりと築いてから家族を持つカップルも増えているのです。また、反対に若くして富を得て、結婚したものの、離婚を繰り返し、その養育費などの支払いで苦労している人もいます。

2015年の厚生労働省統計情報部「人口動態統計」によると、平均初婚年齢は全国平均で夫が31.1歳、妻が29.4歳、東京都では夫が32.4歳、妻が30.5歳です。韓国やシンガポールでも日本に近い数字で初婚年齢や未婚率が上がっています。晩婚化は各国の少子化問題に深刻な影響を与えますが、個人のライフプランを考えるうえでは結婚を遅らせたほうが失敗は少ないというのです。

私自身も30歳で結婚をし、35歳で出産をしましたが、キャリア形成をした後に出産をしたほうが産後も働き続けやすいといえます。仕事を熟練させるためには、ある程度の量をこなさなければなりません。「量のない質はない」といわれますが、量をこなしたからこそ仕事を効率化させ、スピードアップできる部分も多いのです。

また、役職を持ち、ルーチンワークを減らしたほうが時短やリモートで働きやすい部分もあるのではないでしょうか。前職の外資金融時代の同僚には、子どもができた後も働き続けている女性が多いですが、役職を持っている人も多くいます。海外では産後のキャリアの温存戦略を若いうちから真剣に考えている女性が多いのです。

10代の若者は「お金」の基本を学べ

日本では「金銭教育」に時間を割く学校が少ないといわれています。お金については子どもの頃に各家庭で教えられるか、就職して金融機関などと付き合うようになってから学ぶことになります。そのため、マネーリテラシーの「格差」は大きいと感じます。イギリスやアメリカなどでは学校教育の中でさまざまな取り組みがあります。ロジャーズ氏はお金について若いうちから学んでおくことが大切と言います。

「10代の若者がお金や仕事について学んでおくことは重要だ。いっさい知らないまま23歳を迎え、慌てて学ぼうとする人もいるが、これでは遅すぎる」

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