YouTuber&ブロガーの決して楽じゃない懐事情 HIKAKINはどれくらい儲かっているのか

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再生回数が多い動画の場合、1再生当たりの広告収入は0.1~0.2円程度と考えられます。再生回数が少ない場合、ケタが下がって1再生当たり0.01円程度ということもあるようです。

ちなみに、YouTuberとして有名なHIKAKIN(ヒカキン)さんの1カ月当たりの再生回数は約1億3000万回、累計再生回数は100億回を超えています(2019年6月時点)。再生単価が0.1円だとしても、1カ月当たりの収益は1300万円ということになります。

ただし、グーグルは視聴回数が累計で1万回未満のチャンネルや、チャンネル登録者が1000人未満のチャンネルには、広告が表示されないようにしています。条件をクリアしないチャンネルの場合、そもそも収益の対象となりません。

とにかく広告を入れさえすればよいブログと比較した場合、YouTubeのハードルは高いと思ってください。この話はコンテンツについても同じことがいえます。

YouTuberも楽じゃない

どんな動画でもよければ、スマホがあれば撮影できますが、YouTubeで収益を上げている人は、画質や音質にもかなりこだわっています。

『“投資"に踏み出せない人のための「不労所得」入門』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

1本の動画だけなら、面白ければそれでよいのですが、テレビ局のように継続して自分のチャンネルを見てもらえないと、収益にはつながりません。

このとき、雑音が多く入っていたり、画質が悪いものが続くと、視聴者が離れてしまいます。こうした条件をクリアするためには、それなりの機材が必要となりますから、ブログに比べるとかなりの手間とコストがかかります。

しかしながら、グーグルは今後、ブログなどのテキストコンテンツよりも、ユーチューブの動画コンテンツを重視していく可能性が高いでしょう。ブログで収益化を考えている人も、何らかの形で動画の分野にも進出しないと、収益を継続するのは難しくなるかもしれません。

加谷 珪一 経済評論家

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かや けいいち / Keiichi Kaya

仙台市生まれ。1993年東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社に転じ、企業評価や投資業務を担当。独立後は、中央省庁や政府系金融機関などに対するコンサルティング業務に従事。現在、「ニューズウィーク(日本版本誌)」「現代ビジネス」など多くの媒体で連載を持つほか、テレビやラジオで解説者やコメンテーターを務める。著書に『新富裕層の研究』(祥伝社新書)、『戦争の値段』(祥伝社黄金文庫)、『貧乏国ニッポン』(幻冬舎新書)、『縮小ニッポンの再興戦略』(マガジンハウス新書)など多数。オフィシャルサイト http://k-kaya.com/

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