ファブリーズ「瞬間お洗濯」広告が消えた裏事情 「適格消費者団体」の活動が与えた影響とは
そして、具体的な質問事項として、CMの開始時期や、表示の意味内容についての見解を尋ね、最後に以下の言葉で結んでいる。
その後、支援機構関西は、同社との間で、書面による意見交換及び面談協議をおよそ1年半にわたり続けた。本件は2017年の問い合わせも含めて非公開で行われており、その結果を2019年5月8日に初めて公開した。そこには以下の記述がある。
P&Gと合意した内容は
消費者支援機構関西とP&Gが合意した内容は下記のとおりだ。
2.「瞬間お洗たく」との表示を中止し、順次表示を変更していく。
また、同社は、お問い合わせの対象としていなかった表示についても、自主的に次の対応をとることを表明した。
2.「空気を10秒お掃除」との表示を中止し、順次表示を変更していく。
消費者支援機構関西では、方針として、「問い合わせ」を行っている事実も含めて非公開に行っており、「申入れ」等に移行した場合、「申入れ」の内容およびそれに対する回答等、「申入れ」以降のすべての経緯とその内容を同団体ホームページ等で公開する方針をとっている。
適格消費者団体はすぐに差止訴訟を起こすのではなく、まずは申入れを行って、裁判外での問題解決を目指す。本件は申し出ではなく、さらにその前段階と言える非公開の問い合わせを行っている。そして、問い合わせ活動が終了した時点で、経緯と合意内容を公表している。
景表法は優良誤認、有利誤認等を不当表示として規定している。簡単にいうと優良誤認は一般消費者が当該商品の品質・性能等を著しく優良であると誤認する表示、有利誤認は価格などの取引条件が著しく有利であると誤認する表示である。
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