日経平均は反落、後場リスクオフムード強まる アメリカとイランの関係悪化警戒、円高進行

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 6月25日、東京株式市場で日経平均は反落した。朝方は中東の地政学リスクへの警戒感から売りが先行。押し目買いでプラスに転じる場面もあったが、強含みの円相場が嫌気されて売り直された。写真は東京証券取引所で昨年10月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

[東京 25日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。朝方は中東の地政学リスクへの警戒感から売りが先行。押し目買いでプラスに転じる場面もあったが、強含みの円相場が嫌気されて売り直された。午後にかけてリスクオフ材料が出てドル/円が106円後半に下落すると、後場は為替に連動する先物売りで下げ幅を拡大した。

トランプ米大統領が24日、イラン最高指導者のハメネイ師や政府高官に対して追加制裁を科す大統領令に署名した。イラン外務省の報道官は25日、両国の外交チャネルを永久に閉ざすとツイッターに投稿、大統領令署名を批判しており、一段の関係悪化が警戒されるようになってきた。

中国の上海浦東発展銀行が米金融システムから遮断されるとの米ワシントン・ポストの報道も市場心理に影響し、円高の一因になったとの指摘も出ていた。米中通商交渉が継続協議であれば20カ国・地域(G20)首脳会議後は株高という期待があり株式は売り込みづらいものの、為替の円高が日本株を圧迫した。

TOPIXも反落。東証33業種では、鉱業、証券、電気・ガス、石油・石炭などが値下がり上位に並んだ。一方、パルプ・紙、倉庫・運輸関連、陸運などが上昇した。

東証1部の売買代金は2営業日連続の2兆円割れで薄商いとなっている。市場からは「ワシントン・ポストの報道やトランプ大統領の言動などで一部にショートが入ってきているが、本気で売ってきている感じではない。大部分は様子見ムードで、米中首脳会議を通過した週明け以降の方が動きやすい」(松井証券のシニアマーケットアナリスト、窪田朋一郎氏)との声が出ていた。

個別銘柄では、石川製作所<6208.T>が後場上げ幅を拡大。トランプ大統領が最近、日本との安全保障条約を破棄する可能性についての考えを側近に示していたことが分かったと米ブルームバーグが伝え、防衛関連とされている銘柄が物色された。豊和工業<6203.T>なども買われた。

壱番屋<7630.T>も反発。24日、2019年3─5月期の連結営業利益が前年同期比40.7%増の15億3800万円になったと発表したことが好感された。通期連結営業利益予想に対する進捗率は33.2%。価格改定を行ったことや、海外子会社の売り上げが堅調で売上高が伸びた。

東証1部の騰落数は、値上がり821銘柄に対し、値下がりが1209銘柄、変わらずが114銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21193.81 -92.18

寄り付き    21238.07

安値/高値   21114.47─21313.77

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1543.49 -4.25

寄り付き     1546.40

安値/高値    1540.13─1555.15

 

東証出来高(万株)102985

東証売買代金(億円) 17305.55

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