7位の寮運営会社の共立メンテナンスは、ISSから社外取締役の割合が3分の1に達していないことを理由に、経営トップの選任に対する反対推奨を勧告されている。
また、指名委員会等設置会社でランクインしたのは55位の建設機械の日立建機(30%)のみであった。指名委員会等設置会社は社外取締役が半数以上を占める場合も多く、同社の社外取締役比率は同じ体制をとる指名等委員会設置会社の中でも低い。こうした企業では、今後の総会で反対票が増える可能性も考えられる。
社外取締役比率の向上に向けた対応を
ここまでランキングを見てきたが、単純に社外取締役を増やすことが、ガバナンス向上に寄与するというわけではない。日本取引所グループが公表しているコーポレートガバナンス・コード(CGコード)では、上場企業に対して最低でも2名以上の社外取締役の設置を求めている。多くの上場企業はCGコードに従っており、ランキングにある企業でも社外取締役が2人未満の企業はいない。
しかし、CGコードは、「3分の1以上」の社外取締役が必要と考える企業は「十分な人数の」社外取締役を選任するべきだとも述べている。機関投資家を中心に社外取締役比率に対する視線は厳しくなっており、CGコードよりも踏み込んだ対応が求められつつある。
CGコードの基本原則は「Comply or Explain(従うか、そうでなければ説明せよ)」である。社外取締役比率を高めることが難しい、あるいは会社の方針と合わない場合などは、その理由を説明するという姿勢が今後は一層求められるだろう。
6月25日には今回のランキングと同じ算定指標で監査役会設置会社を対象にしたランキングを公開する。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら