日経平均は続伸、FRB利下げ示唆で楽観ムード 日銀の金融政策現状維持には特段の反応なし

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 6月20日、東京株式市場で日経平均は続伸。終値は5月8日以来の高値となった。米連邦準備理事会(FRB)が前日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で年内に最大0.5%ポイントの利下げを行う可能性を示唆。米株高の流れを引き継ぎ、日本株にも買いが先行した。写真は東京証券取引所で昨年2月撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 20日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続伸。終値は5月8日以来の高値となった。米連邦準備理事会(FRB)が前日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で年内に最大0.5%ポイントの利下げを行う可能性を示唆。米株高の流れを引き継ぎ、日本株にも買いが先行した。一時1ドル107円半ばまで進行した円高が重荷になったが、上海総合指数<.SSEC>が2%超上昇するなどアジア株市場全般に楽観ムードが広がる中、日経平均も堅調が持続した。

日銀は19─20日に開いた金融政策決定会合で、金融緩和政策の現状維持を決定したが、市場の想定通りであり、特段の反応は見られなかった。

TOPIXは0.30%高で取引を終了。東証1部の売買代金は1兆7927億円と薄商いだった。東証33業種では、海運、証券、水産・農林などが値上がり率上位に入った。半面、輸送用機器、石油・石炭、空運などは軟調だった。市場では「米金融政策だけでなく、米中交渉についても米大統領選前の今秋には決着の方向という見方が出ている。総じて楽観ムードが強く、来週のG20サミット後に反動が出る可能性もある」(ちばぎん証券顧問の安藤富士男氏)との声が聞かれた。

個別銘柄では、イワキ<8095.T>が続伸。同社は19日、2018年12―19年5月期の連結純利益予想を6億5000万円から8億7000万円に引き上げた。医薬品事業が好調なほか、電子・機能性材料などの伸長が寄与する。利益上振れを好感する買いが入った。前日に自社株買いを発表した明星工業<1976.T>も上昇した。

東証1部の騰落数は、値上がり1259銘柄に対し、値下がりが767銘柄、変わらずが118銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      21462.86 +128.99

寄り付き    21417.74

安値/高値   21377.27─21491.39

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1559.90 +4.63

寄り付き     1559.19

安値/高値    1555.51─1562.67

 

東証出来高(万株) 101796

東証売買代金(億円) 17927.08

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