シーサイドライン、他社と違う仕様が逆走招く?

ケーブル断線しても「直前の状態を維持」

車両基地に収容されるシーサイドラインの事故車両(編集部撮影)

新交通システム「横浜シーサイドライン」で無人自動運転の列車が逆走した事故を受け、国土交通省は6月14日、自動運転列車の事故防止に向けた検討会を開いた。国交省鉄道局、運輸安全委員会のほか、横浜シーサイドラインを含む無人自動運転の鉄道・軌道7社が参加。横浜シーサイドラインは、折り返し運転の切り換え信号を伝えるケーブルの断線を確認し、信号が伝わらなかったことが逆走を招いたとの推定原因を報告した。

ケーブルが車体と接触か

事故は6月1日20時15分ごろ、新杉田駅(横浜市磯子区)で、金沢八景駅方向に折り返すはずの列車の進行方向が切り換わらず、約24m走行して車止めに衝突。乗客15人が負傷(同社発表)した。

断線し、溶着していた「F線」(左下)(写真:運輸安全委員会)

5両編成の事故列車を調査した結果、1号車の先頭運転台リレーから進行方向を制御するVVVF制御装置までの間で、上り方向への信号を伝える「F線」の断線がわかった。断線したケーブルは、多数のケーブルが結束された状態から1本だけ外れている状態で発見され、断線した片側は車体の部材に溶着していた。列車の進行方向を決めるケーブルはF線のほかに下り方向への信号を伝える「R線」の2系統があるが、R線に断線はなかった。

F線とR線は信号を送るために直流100Vを使っている。VVVF制御装置は電圧がかかった状態と電圧がない状態が、この2線から伝えられることによって進行方向を決定するが、F線が断線したことで、制御装置が正しい方向を認識できなかった。

横浜シーサイドラインは「(車体の骨格である妻構体内骨とケーブルが)長期にわたり接触したことにより、電線が損傷して断線に至った」とする。車体は2015年3月に作られたもので、列車としては古いものではない。

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