横浜シーサイドラインが示唆する鉄道の未来

有人の自動運転なら安全性・利便性は高まる

シーサイドライン逆走事故を、鉄道や自動車の自動運転を慎重かつすばやく進めよとの警鐘と受け止めたい(写真:かみぞー/PIXTA)

無人で自動運転する横浜シーサイドラインが6月1日夜に新杉田駅で逆走した事故に、多くの人が関心を寄せている。

日本でコンピューター制御により無人自動運転する新交通システムは、横浜シーサイドラインのほかに、ゆりかもめ、日暮里・舎人ライナー、大阪のニュートラム、神戸ポートライナー、六甲ライナーがあり、1981年開業の神戸ポートライナーは世界初の無人運転システムである。

また、東京メトロ丸の内線・副都心線、都営大江戸線、つくばエクスプレスなど、ワンマン運転している都市鉄道はATO(自動列車運転装置)を備えている。このように日本において自動運転を活用する鉄道路線は少なくない。

横浜のシーサイドラインは1989年の開業以来30年間、システムトラブルによる事故は起きていなかった。それだけに今回の事故は、鉄道関係者はもちろん、自動運転の開発に取り組む自動車関係者にも大きな衝撃を与えた。

安全の歴史は事故の歴史

鉄道は、1825年のイギリスでの開業、日本では1872年の開業以来、200年近くに渡り、脱線・衝突・火災その他、痛ましい事故を多数経験してきた。日本の昭和20~30年代には、桜木町事故106人、三河島事故160人、鶴見事故161人死亡など、大事故が立て続けに発生した。そのたびに、多くの先人たちが再発防止のための努力を重ね、安全性を高めてきた。

自動車も同様で、昭和40年代の日本では年間1.7万人以上の死者だったのが、近年は3000人くらいまで減少した。

今回の事故を受け、「自動運転などすべきでない」「機械に頼ってはいけない」「線路に誘導される鉄道ですら事故が起き、自動車の自動運転など無理」といった声も出ている。

しかし、ここで立ち止まってはいけない。今回の事故を教訓に、問題点を徹底的に洗い出し、同じ過ちを繰り返さないことに全力投球すべきだ。

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