鉄道の自動化、運転士より先に「車掌」が消える

運転の負担が減る分、車掌の仕事を肩代わり

JR山手線で行われた自動運転試験。運転士は運転操作をせず監視するのみだ(撮影:尾形文繁)

AI(人工知能)やロボットに多くの人間の仕事が奪われる――。近年のAIやロボット工学の発展は目覚ましい。あらゆるモノがインターネットでつながるIoT時代も到来しつつある。こうした技術が合体することで、さまざまな業種のタスクが機械に置き換えられようとしている。

例えば、自動車の自動運転技術をめぐっては、世界中のメーカーが開発を進めている。では、同様の技術で鉄道運転士の仕事も変わるのだろうか。

鉄道自動運転の歴史は長い

東京・新橋と臨海部を結ぶ東京臨海新交通臨海線「ゆりかもめ」に乗ったことがある人なら、走行中の列車の先頭部に運転士が乗っていないことをご存じだろう。ゆりかもめの開業は今から24年前の1995年。鉄道分野における無人運転はこれが初めてではない。ずいぶん前から実用化されているのだ。

定められた軌道上を走る鉄道の自動運転は、技術的には自動車よりも簡単だ。軌道上の列車位置を検知し、駅までの距離に合わせて加減速を行う「ATO(自動列車運転装置)」の技術開発の歴史は古い。

すでに1960年には名古屋市営地下鉄で走行試験が行われ、1970年には大阪での日本万国博覧会のモノレールで実用化された。1981年に開業した神戸新交通ポートアイランド線は世界初の無人運転システムを採用した。

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