電車賃を節約、切符の買い方「ケチケチ大作戦」 ちょっとの手間と時間でこれだけ安くなる

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ちなみに「特急料金、1駅ずらせば数百円も節約できる」でも紹介したように、塩尻―立川間で特急を利用する場合、特急券も通しで買うより甲府で区間を分割して購入するとさらに安くなる。しかも区間を分割しても、自分で指定席券売機を使って出発地寄りの区間から買っていけば同一の座席を押さえることができる。

筆者もGWにこの方法を実践した。この方法でいくと普通車なら片道200円、グリーン車なら720円、さらに6月30日までなら「えきねっとチケットレスサービス」利用で区間を分割して購入すれば、300円引きのキャンペーンが2度適用され、普通車でも600円安くなる。

乗車券と特急券の分割を組み合わせると、往復で普通車なら1380円、グリーン車なら2420円、チケットレスで普通車なら(6月30日までは)2180円も安くできる。これなら「あずさ回数券を廃止しやがって!」と怒りの声を上げなくてもよいのではないか。

私鉄とJRの競合区間は私鉄で

実はJRと私鉄の競合区間では、全線JRで移動するよりも途中の区間を私鉄線経由にしたほうが2社跨ぐにもかかわらず運賃が安くなるケースが多い。(以下、この項目はIC運賃)

例えば立川―渋谷間は全区間JR利用だと550円だが、三鷹で中央特快から快速に乗り換え、吉祥寺で京王井の頭線に乗り換えると合計411円で、所要時間は5分程度長くなるだけで139円安くなる。JRが特快を吉祥寺に停めたくないわけである。

大月―新宿間だとさらに顕著な差が現れる。全区間JRだと1317円、快速や特快で所要時間約1時間30分だが、高尾で京王線に乗り換えると943円、所要時間約1時間40分と、10分の差で374円も安くなる。

伊豆への旅行でもこの方法は使える。新宿から伊東へ行く場合、全区間JRだと2268円だが、小田原まで小田急にすると1543円!なんと725円も安い。

特急を利用する場合の料金も安くなる。JRの「スーパービュー踊り子」で新宿―伊東間を乗り通すと1時間51分、特急料金は2240円だが、小田原まで小田急ロマンスカー、小田原から「踊り子」の指定席利用にすると1920円。所要時間は20分長くかかるが、乗車券・特急券を合わせて片道で1045円、往復2090円も安くなる。

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