「メンズラブ」ドラマが今後ますます増える必然

女性視聴者の「眼福」需要の先にあるもの

「東京ドラマアウォード2018」授賞式。ドラマ「おっさんずラブ」で主演男優賞を受賞した田中圭さん(左)と助演男優賞を受賞した吉田鋼太郎さん。同ドラマは作品賞・連続ドラマ部門グランプリに選ばれた(写真:時事通信社)

ゲイの人物が主人公になっていて、かつゲイの存在やゲイ同士の恋愛が脚本上の大きなテーマとなっている「ゲイドラマ」「メンズラブドラマ」が、最近ちょっとしたブームとなっている。

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今クール(2019年4~6月期)の土曜日はさしずめ「ゲイドラマの日」だ(関東地区)。

西島秀俊と内野聖陽が「恋人同士」で、西島に「私はゲイです」と言わせたテレビ東京『きのう何食べた?』が0時12分(金曜24時12分)から。「ゲイで女装家の高校教師」を古田新太が演じる日本テレビ『俺のスカート、どこ行った?』が22時から。そして、金子大地と谷原章介のキスシーンから始まったNHK総合の『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』が23時30分から。

なぜ「ゲイドラマ」「メンズラブドラマ」が、ここのところ目立って増えてきているのだろうか。

「おっさんずラブ」の大ブームがもたらしたもの

直接的な火付け役は、ちょうど1年前=2018年の4~6月期に放映されたテレビ朝日『おっさんずラブ』(土曜23時15分~0時05分)である。

「主演・田中圭 ヒロイン・吉田鋼太郎 ライバル・林遣都 この春いちばんピュアな(おっさん同士の)恋愛ドラマ、開幕!!」という触れ込みで始まり、視聴率自体はそれほど伸びなかったものの、女性層を中心にネットでは大きく騒がれ、主人公=春田創一(はるたん)を演じた田中圭の人気は爆発した。

『おっさんずラブ』や、今クールのゲイを扱ったドラマにも共通するのは、独特の軽妙さである。ゲイというテーマ自体を深刻・大仰に捉えすぎず、ゲイの等身大の生活を軽妙なタッチで描くことによって、幅広い層を惹きつけているという点だ。

もちろん、シビアなシーンも必然的に挟み込まれ、それがドラマに奥行きを与えているのだが、それでも全体の雰囲気はコミカルなタッチで統一されていて、間口が広くなっている。

次ページ ドラマのタイトルもコミカルで親しみやすい
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