日本ゴルフに「全米ゴルフ協会」が熱視線の事情 アジア初のシンポジウムを3月に東京で開催

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これを裏付ける発表が2013年にUSGAから出されている。USGAとFOX スポーツ(全米NO.1のスポーツTVのネットワーク)が全米オープンを含む放映権について2015年から2026年まで12年契約したニュースは記憶に新しい。この期間における契約金額については発表されていないが、1000億円を超えていることは、年間予算についてのランド氏の発言から推定できる。

今後の長期視点に立ってみると、ゴルフ人気の低下はUSGAにとっても大きな問題である。世界中ででゴルフに人気があればこそ、放映権料も高額で契約できる。USGAが今回のイノベーション・プログラムを日本で実施したのも、世界的なゴルフ人気減少に歯止めをかけ、将来にわたりゴルフの価値を高める戦略の1つであると考えられる。USGAはこの7年間にゴルフ価値向上のために10億ドル(約1100億円)以上投資をしている。

ゴルフコースの管理課題についてのスライド(筆者撮影)

なぜ今回は日本でシンポジウムを開催したのか

なぜアメリカ・カナダではなく日本での開催となったかについて、シンポジウムの最後にランド氏は日本のゴルフ界に期待すること・役割とあわせてこう答えた。

「ゴルフのイノベーションを頑張ってほしい。日本はSONY、TOYOTAなどの企業による産業の革新で世界をリードしてきた。イノベーションの精神・ものづくりの精神・お客様を大切にする精神を持っている。世界のゴルフの革新には、日本の考え方・パワーが必要だ。だからこそ、今回のシンポジウムも日本で開催した」

ランド氏はゴルフをもっとよくするプロセスに加わってほしいと日本のゴルフ界に期待をしていた。この期待に応えることが、これからの日本のゴルフ、ひいては世界のゴルフの革新につながるのかもしれない。

嶋崎 平人 ゴルフライター

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しまさき ひらと / Hirato Shimasaki

1976年ブリヂストン入社。1993年からブリヂストンスポーツでクラブ・ボールの企画開発、広報・宣伝・プロ・トーナメント運営等を担当、退職後、ライターのほか多方面からゴルフ活性化活動を継続。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。

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