「ロジカルな人」の企画が面白みに欠ける理由

「プライベートの思考法」こそ仕事に生かそう

次に検討すべき事柄は、どこの映画館のどんなシートで見るかだ。わが家の場所、彼女の家、そこに行くまでにそれぞれが要する時間、映画館の立地、音響設備のスペック、さらにはどんなスナックが売られているか、そこまで考えたうえで選択したい。

しかし、それで終わりではない。最終的にはその映画を見ることのコストパフォーマンスを評価する必要がある。この映画を見るために、どれだけの時間を消費し、どれくらいの金額を使うことになるのか。また映画を見て、自分と彼女はどれくらい満足するかを考え、結果として2人の距離はどれくらい縮まるのか。結局、この映画を見に行くことは投資に見合うのかをチェックして、OKとなればゴーサインだ。

はたして、あなたはどちらのやり方にワクワクするだろうか。

プライベートで後者のような映画の選び方をする人はほとんどいないと思う。大体、ワクワクしないし、行く前に疲れてしまいそうだ。デートの費用対効果を考えていることが、交際相手に知れたら、ドン引きされるだろう。

私は、後者のようなやり方では、仕事のうえでも進歩はないし、クリエイティビティー、イノベーションは生まれないと思っている。仕事においても前者の要素を大いに取り入れたほうがよいと考えている。

映画選びでワクワクするように、仕事でも新しいことを考えたり、自分の好きなことを盛り込んだりした提案をするほうが面白いに決まっている。

実は「ひらめき」「よいアイデア」というのは、それを考えついた人がワクワクしているものだ。それが実行に移され、実現することで、仕事が楽しくなるのだ。現場レベルであろうと、マネジメントレベルであろうと、こうした直感を使ったやり方で進めることができるならば、仕事は本当に楽しくなると思う。

観察、感じる、勘、この3つがカギを握る

こうしたプライベートのやり方を仕事に生かす方法を考えてみよう。
カギは「観・感・勘」となる。

「観」=「観察する」:問題意識をもって情報に触れる

「観察する」は文字通り、ものを見たり、聞いたり、読んだりすることである。日常生活で言えば、街を歩いていて新しい店を発見したり、道端の花が咲いているのに気がつく、さらには人の話を聞いたり、テレビや新聞、ネットで新しい情報に触れることなどがあげられる。仕事の場合であれば、会議で人の話を聞いたり、工場の現場で何かを見かけたり、顧客との対話、競争相手に関する情報を収集するなどがこれに当たる。

もちろん漠然と目に入ってきたり、耳にしたことでもよいのだが、できれば日頃から問題意識をもってものを見る癖をつけることで、より効率的に新しい情報を入手したり、頭の中で整理することができる。

例えば、私の場合であれば、新しいビジネス、ビジネスモデル、経営者、リーダー、電機製品、サッカー、自動車などについて興味があるので、そうした情報に接した場合は頭が活性化する。特定の分野に問題意識をもつことでより深く観たり、新しい気づきを得られる。これが単に「観る」のではなく、「観察する」としたゆえんである。

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