鉄道デザインの「水戸岡・奥山」、今度はバス対決 驚きの内装とゆったり快適、どちらを選ぶか
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JR九州の「ななつ星 in 九州」をデザインした水戸岡鋭治氏とJR東日本の「トランスイート四季島」のデザイナー・奥山清行氏。鉄道界を代表する2つの豪華観光列車のデザイナーが、今度は観光バスのデザインで腕を競う。
バスもあの「水戸岡デザイン」
先手を打ったのは、近鉄系の旅行会社KNT-CTホールディングス傘下のクラブツーリズム。新型デザインバス「CLUB TOURISM FIRST(クラブツーリズムフアースト)」を使ったツアーを1月10日からスタートしている。
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バスは三菱ふそうトラック・バス製で、ロイヤルレッドと呼ばれる外観の配色やロゴマークなどの意匠はななつ星とよく似ている。車内に一歩足を踏み入れれば、木材を多用したいつもの「水戸岡ワールド」が全開だ。
ゆったりとしたリクライニングシートの生地や木目調のひじ掛け、クラシカルな格天井、職人技の組子、寄せ木の床、すだれ風のカーテン。観光列車ではすっかりおなじみとなった水戸岡氏のデザインが、バス車内で見事に再現された。「“こんなの見たことがない”と言ってもらえるようなバスを目指した」と、クラブツーリズムの村上さちえバス旅行部長は言う。
バスの車内で鉄道車両と同様に展開される水戸岡デザインには、確かに驚きがある。とりわけ格天井はバスでは初めてだという。「これだけ豪華な格天井を持つバスは世界で初めてではないか」(水戸岡氏)。頭上には荷物棚がなく、天井のデザインをじっくり堪能することができる。
このバスが生まれたのは「水戸岡さんにバスをつくってほしい」という企画担当者の思いがきっかけ。「社内稟議を通す前に、担当者が水戸岡さんに直談判して承諾を取ってしまいました」と村上氏が苦笑する。
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