母親の「スマホ育児」を悪とは断定できないワケ 適切な使い方さえすれば「大きな味方」になる

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また、電車で騒がれると困るので、スマホゲームをさせたこともある。かつて夫が遊んでいたゲームは、幼児でもとっつきやすいもので、息子は楽しんでいたし、静かにしてくれてとても便利だった。

ところが気づいたら、それにのめり込みすぎてしまい、「もっとやりたい」と依存するような症状を見せた。スマホゲームの依存性の高さに驚き、夫は自主的にアプリをアンインストール。それ以来、息子には安易にスマホを渡さないようにしている。

そして、「育児中のスマホ・タブレット利用」もしていた。小さい頃の息子は、なかなか寝つかない性格のうえ、筆者から離れると泣いてしまうので、最長3時間以上も一緒に寝室の暗闇で過ごさねばならなかった。そこで彼が寝るまで、iPhoneやiPadを使っていた。子どもに音楽を聴かせたり、動画を見せたり、写真を撮ったり、SNSで情報を得たり、自分のための気晴らしもできた。少なくとも、親の精神状態にとっては間違いなく役に立つツールだったと思う。

けれど徐々に、スマホ育児という言葉がメディアで取り上げられるようになると、それには悪いイメージがつくようになった。確かに依存のリスクは感じたので利用しすぎは控えるべきだが、「育児での利用自体が悪」というような風潮には少し疑問を感じる。

科学的エビデンスがあるわけではない

「スマホ育児は悪」という言葉は、保護者なら誰もが恐れるもの。「3歳児神話」「母乳育児」と同じで、自分のせいで大切な子どもに何か悪い影響があったらどうしようと不安になるからだ。同時に、スマホを子どもから取り上げる難しさも感じているのが保護者の現状だろう。

ただ、過去に取材などでお会いした小児眼科が専門の眼科医、小児科医、発達心理学の研究者、さまざまな専門家はすべて「短時間の利用なら問題ない」と言っていることがほとんど。「問題になるのはあくまで使いすぎた場合」だという。

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