そろばんが「数字に強くなる」最適な手段のワケ

右脳トレーニングを目的にしている国もある

近年、海外でも注目されている「そろばん」ですが、海外のそろばん教室のゴールは日本で習う目的とは異なっているようです(写真:kou/PIXTA)  
日本で近年子どもの習い事として人気が復活してきている「そろばん」ですが、実は海外でも教具として注目されています。しかし、海外のそろばん教育は日本のそれとはまったく違うものでした。また、日本でも今、EdTechの流れがそろばんの可能性を広げつつあります。
自宅でそろばん教室を始め、現在は学習アプリを使って子どもたちの暗算力を伸ばす教室を運営している山内千佳氏の著書『5歳からはじめる 世界で羽ばたく計算力の伸ばし方』の内容を一部抜粋し、再構成してお届けします。

「そろばん」はすでに広がっていた

「そろばんは日本の文化。この文化を世界に広めたい」。そろばん教室を運営していた当時、私はそう思っていました。しかし、トルコで開催された「暗算オリンピック」に参加して、その考えが間違いだったと気づきます。そろばんは、日本や中国、韓国に限らず、世界に広がっていることを知ったからです。しかも、海外のそろばんは日本とは異なる方向へ独自に進化していました。

暗算オリンピックには、インドやイギリス、ドイツ、モンゴル、キューバ、スウェーデン、ギリシャ、トルコ、マレーシア、アメリカ、スペインなど、世界10カ国以上から参加者が集っていました。

競技種目は、モニターに映し出される数字を次々に加算していくフラッシュ暗算のほか、年月日から曜日を計算するカレンダー計算、52枚のトランプの並びを覚える記憶種目など、暗算5種目と記憶5種目の全10種目。

特に目立っていたのは合計33個のメダルを獲得したインドのチームでしたが、その子どもたちは、そろばんをはじくように指を細かく動かしながら暗算していました。

海外では1990年代から、そろばんを活用した暗算教室が急増しました。日本のそろばん人口が60万人であるのに対し、世界中では1000万人を超える生徒が珠算式暗算教室に通っているといわれています。

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