仕事のできる人が「ちなみに」を多用しない理由

伝え上手な人がよく使う6つの言葉とは

①主張するとき 「結論から」と「なぜなら」

論理的な説明の代表格。なぜならビジネスパーソンは例外なく忙しい。のんびり人の話を聞いている余裕はありません。知りたいことだけを聞きたい。知りたいことはまず結論、次に根拠。それだけです。だからこの2つだけをこの順序で伝えます。お気づきかもしれませんが、この説明もまさに「結論から」と「なぜなら」の構成です。

②前に進めるとき 「仮に」

数学でよく使われるのが「仮に」という言葉。「仮に最大値の存在を認めると……」といった具合に、仮定して議論を進めることで結論に向かいます。この論述スタイルはビジネスでも有効です。例えば、来期の売上予算が決まっていない状況で来期の計画を考える場面。「仮に10億円と仮定して、まずはざっくりプランを練りましょう」と言える人は、仕事を前に進めるのが上手な人です。

本題からそれたときに「ちなみに」を使うのは

③整理するとき 「かつ」「または」

数学では複数のものごとを整理して論じることがあります。そんなときに使うのが「かつ」や「または」といった整理する機能を持つ言葉です。例えば中途社員の採用条件を複数並べたとき、それが「かつ」なのか「または」なのかをきちんと説明する。とても簡単なことですが、意外とビジネスパーソンはこの「整理する」感覚が鈍いようです。

④つなげるとき 「さらに」「ゆえに」「一方で」

きちんと伝わる話し方をする人は例外なく、接続詞をしっかり使います。例えば伝える側が「さらに」と言えば、聞き手は何か追加の情報を伝えるのだろうとすぐに察します。そして伝える側がそのとおりの内容を話す。だからわかりやすい。お互いにとってハッピーです。

数学でもよく使われる3つの論理表現。これはビジネスコミュニケーションにおいては、「次はこの方向の話をしますよ」ということを事前に教える方向指示器の役割を担っています。

⑤本題から逸れるとき 「補足ですが」「たとえば」「余談ですが」

ときには本題から逸れた「脱線」をすることもあるでしょう。そんなときも、どの方向に話を逸らすのかを明確にしてから脱線したいところ。「補足ですが」と言えば相手は「ああ、補足する情報をしゃべるのね」と察します。そしてあなたは補足をします。だから相手はストレスなく聞ける。

これもまた方向指示器の役割を担う言葉です。このような場面で「ちなみに」を使うビジネスパーソンがたくさんいますが、この言葉では方向がわかりません。

⑥ 終わるとき 「以上です」

「以上、証明終わり」「以上より、求める値は……」

数学で必須の論述です。要するに「これで終わりますよ」というサインです。私は教育研修の場でも必ず説明やプレゼンが終わったら「以上です」と言うように指導しています。聞き手があなたの話を聞いているとき、実はその人はあなたの話が終わるのを待っています。終わるのを待ってくれている人に「これで終わりますよ」の一言を添える。人間として大切な配慮ではないでしょうか。

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