アフリカ初の高速鉄道、灼熱のモロッコに登場

ジブラルタル海峡とカサブランカをTGVが結ぶ

国旗カラーの赤と緑ラインが入ったアルボラク(筆者撮影)

アフリカ初の高速鉄道が2018年11月、モロッコに開業した。

この鉄道は「LGVモロッコ」と呼ばれ、ジブラルタル海峡に面する北部沿岸の港町タンジェを起点に首都ラバトを経由し、同国最大の商業都市カサブランカを結ぶ大西洋沿いの延長323㎞の路線。11月15日、タンジェ駅で開業式典が盛大に開催され、ムハンマド6世モロッコ国王臨席の下、フランスのマクロン大統領も出席した。その後、国王と大統領は特別列車でラバト・アグダル駅まで試乗した。一般営業運転は11月26日からで、初日を含め3日間は無料扱いとなり、3万人余りが乗車したという。

総事業費は2760億円

2007年10月、モロッコ政府は、高速鉄道建設プロジェクトを決議。旧宗主国であるフランスの全面的な支援の下、TGV方式を採用することを決めた。2011年9月には第1期高速新線区間のタンジェ―ケニトラ間(186㎞)の建設工事が着工した。

タンジェ駅での開業式典で並ぶムハンマド6世国王とマクロン・フランス大統領(写真:ONCF)

総事業費は約230億ディルハム(約2760億円)。フランスからの投資額は、全体の5割以上を占めるとされる。2013年4月、ムハンマド6世国王、オランド・フランス大統領(当時)立ち会いの下に高速鉄道に関連する協定、契約書に両国が署名した。建設工事や技術指導、車両運行システムなどフランス国鉄(SNCF)が統括し、フランス企業主導で進められた。

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第2期区間となるケニトラ―カサブランカ間(137㎞)は標準軌複線である在来線を準高速化(最高時速220㎞)に改良する方式が取られた。当初の予定より約3年遅れ、約7年の工期で開業にこぎつけた。

運営は在来線と同じくモロッコ国鉄(ONCF)が行い、当面は2時間間隔の1日9往復の運行で各駅に停車する。中間駅はケニトラ、ラバト・アグダルの2駅。タンジェ、カサブランカ(カサ・ヴォヤジャー)と合わせて4駅とも在来線と共用でモダンな新駅舎が建設された。頭端式のタンジェ駅以外は橋上化駅舎となった。

所要時間は従来の4時間45分から半分以下の2時間10分と大幅に短縮された。

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