外国人は全員「呼び捨てOK」という怖い勘違い 敬語はないが、敬意を払う必要はある

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ビジネスの相手であれば、初対面のときには「はじめましてMr. 〇〇」という表現となります。前述の「What’s up?」だと、クラブで出会った大学生同士のようでいかにもマズいです。しかし、最終的にほとんどの場合、上司であろうが取引先であろうが互いにファーストネームで呼び合うのがビジネスの場面でも一般的です。

ではどのタイミングで相手をファーストネームで呼び始めたらいいのでしょうか。信号が青に変わるように(なぜ信号は緑なのに日本語では青と言うのか……この話はいつかじっくりしましょう)相手の顔が変わるわけでもなく、難しいです。

自分の上司を社外の人に紹介する場合は?

相手が自分と同じポジションの同僚だったら、もういきなりファーストネームで呼んでいいでしょう。相手が目上の人の場合、まずは「Hello Mr. Jobs」などとミスターを付けて苗字で呼ぶのが普通です。この場合、たいてい相手が「Call me Steve」と言ってくれるものなので、そうなったらあとはファーストネームです。

逆に相手が取引先などでかなり高いポジションの人であれば、ファーストネームで呼んでいいよと言うまでは、少々堅苦しくても、まだ相手はそれほど親密な関係を望んでいないというサインなのでMr. で呼び続けるべきでしょう。

ここは組織のカルチャーもありますね。スタートアップなのか、100年続いている法律事務所なのか。結局、「とりあえず周りの空気を読む」ことがやはり東西問わず必要です。「とりあえず」と言ったのには意味がありますが、もう少し相手をどう呼ぶかの話を続けます。

反対に、自分が上の立場で相手に会う場合、自己紹介の段階で「Call me David」などと言ってあげると、相手とすれば気が楽になるでしょう。

ちょっと高等なのが、上司はどうやって紹介するか、です。結論としては「Mr.+フルネーム」です。身内なのにミスターを付けるのか?とやや違和感を覚えるかもしれませんが、これが無難だと思います。少なくとも私はそれでずっとやってきています。

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