JOC竹田氏の起訴はフランス政府の「復讐」か

世界が注目するのはゴーン氏との待遇の差

1月15日都内で会見を開いたJOCの竹田会長は改めて汚職を否定した(写真:Issei Kato/ロイター)

すでにやっかいな状態にある日本とフランスの関係がさらに複雑になりかねない事態が起きている。日本時間1月9日午前2時半、フランスのル・モンド紙が、フランスで日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長が「積極的な汚職」で起訴されたと報じたのだ(フランスでは、予審判事による正式捜査の開始を起訴と呼ぶ)。

このニュースは、東京地検特捜部が、日産元会長のカルロス・ゴーン氏を、会社法違反(特別背任)の罪で追起訴するというニュースとまさに同じころに配信された。タイミングが絶妙だったことから日仏経済界、そして日本のジャーナリストの間ではにわかに陰謀論が浮上。「これはもちろん、復讐ですよね?」と、ある日本人の知人が筆者に電話をかけてきたほどだ。

騒動を受けて、竹田氏は1月15日に記者会見を開き、汚職を否定。フランス当局の捜査に協力し、身の潔白を証明したいとした。だが、会見がわずか7分間だったうえ、記者からの質問も一切受け付けなかったことから批判の声が広がっている。

コンサルティング料は「賄賂」にあたるのか

竹田氏による汚職疑惑が浮上したのは2016年のことだ。JOCがシンガポールに拠点を置くコンサルティング会社、ブラック・タイディングスに約200万ドル(約2.3億円)の「コンサルティング料」を支払ったことが贈賄容疑にあたる可能性があるとしてフランスの予審判事が正式捜査を開始したことが明らかになった。

ル・モンド紙の記事は非常に詳細だ。同紙によると、竹田氏が最初に事情聴取されたのは、2017年2月6日。東京のグランドプリンスホテル新高輪の部屋で2人の検察官によって行われた。

この聴取で、竹田氏は、2013年に樋口修資・招致委員会元事務局長から国際オリンピック委員会(IOC)、特に国際陸上競技連盟(IAAF)へのロビー活動を積極化するよう要請されたほか、IAAFと強いコネと持つとして電通が勧めたブラック・タイディングスに「報告書」を作成してもらうよう命じられたことを明らかにしたとしている。

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