身近なガム、国内市場は4割超も縮小していた 「何となく買わなくなった」消費者も多い

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縮小
消費者にとって身近なガムだが、その市場は大幅に縮小している(記者撮影)

年末年始にかけての帰省ラッシュや、受験勉強の追いこみ時期。眠気覚ましや気持ちをリフレッシュしたい時の定番アイテムが、ガムだ。ただ「最近、何となくガムを噛まなくなった」と思う読者も多いのではないだろうか。

ガム市場が縮小の一途をたどっている。メーカー19社で構成されている日本チューインガム協会によれば、小売市場のピークは2004年の1881億円。翌年からは右肩下がりが続き、2017年には1005億円とピーク時から4割以上も縮小している。

決定的な要因が見当たらない

現在の市場では、菓子メーカーのロッテがシェア6割を握って首位に立つ(英調査会社ユーロモニター)。同社にとって、ガムは創業当時からの商品。2017年度も、同社の売上高3033億円のうちガムが500億円程度を占める。

同社でガム事業を統括する平井秀治マーケティング部長は、ガム市場が縮小している背景について「要因は複合的で、決定的なものがあるわけではない」と話す。リフレッシュに使われるシーンでは社会環境の変化によってそもそも残業が減っている。スマートフォン普及の影響もあるかもしれない。眠気覚ましのシーンでは、コンビニを筆頭にコーヒーがより身近になり、カフェイン入りのエナジードリンクなども増えてきた。

市場調査では、「何となく買わなくなった」という消費者も多いという。メーカーとしては有効な打開策が見えない状況だ。

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