2019年トランプを待ち受ける3つの「超難所」 正念場は年明け早々にやってくる

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ねじれ議会の下では、財政運営が混乱しやすい。財政運営を進める際には、議会による立法が必要になるからである。実際に、政策の不透明性を測る指数を比較すると、最近では通商政策の不透明性が高い一方で、2010年の中間選挙後に生まれた前回のねじれ議会の時期には、財政政策の不透明性の高さが際立っていた(図)。

何の因縁か、2019年のトランプ大統領は、前回のねじれ議会を混乱させた3つの課題に、再び取り組む必要がある。

財務面の3つの課題とは?

1つ目は、債務上限の引き上げである。前回のねじれ議会では、2011年の夏に債務上限の引き上げが難航し、アメリカのデフォルト懸念が浮上した。現在、アメリカの債務上限は適用が停止されているが、2019年3月に適用が再開されると、同年の夏から秋にかけて、上限の引き上げが必要になるとみられている。

2つ目が、「財政の崖」の回避だ。前回のねじれ議会では、2012年末に大型減税が失効する予定があり、補填措置が講じられなければ、実質的な大増税となりかねなかった。税収増による財政赤字の急減は「崖」にたとえられ、景気への強い逆風になると懸念された。

2019年10月から始まる2020年度にも、崖が発生する可能性がある。金融危機後に財政再建を行うために設けた歳出の上限が、2019年度よりも低い水準に設定されているからだ。議会が立法によって上限を引き上げなければ、2020年度の歳出は崖のように減少する。

そしてもう1つが、政府機関閉鎖の回避である。前回のねじれ議会では、2013年に政府機関が閉鎖されている。期限までに予算の審議が間に合わなかったからだ。2019年については、そもそも一部の政府機関が閉鎖されたまま、新しい議会が開会となる可能性がある。また、今回の政府閉鎖を解消できたとしても、2020年度が始まる19年10月までに次の予算が成立しなければ、再び政府機関は閉鎖に追い込まれる。

第2の難所は、通商摩擦の決着である。トランプ大統領が2018年に本格化させた通商摩擦は、着地点を探る時間帯に入る。戦線を拡大させてきただけに、同時に複数の通商交渉が並行して進行しており、トランプ政権の交渉能力が問われそうだ。

財政運営と同様、ここでも主要な課題は3つある。

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