LINEが「銀行参入」で狙うフィンテックの王座

みずほFGとタッグ、2020年にも開業へ

LINEの出澤社長は会見で、現在の銀行は「ユーザーからすれば改善余地がある」と語った(写真:つのだよしお/アフロ)

「これで重要なパーツはそろった」。11月27日、LINEが開いた金融関連サービス発表会で、出澤剛社長はそう語った。

国内最大のメッセンジャーサービスを運営する同社が銀行業に参入する。みずほフィナンシャルグループ(FG)との合弁で、2020年にも開業する見通しだ。

ネット企業の動向を見ていれば、今回の参入はある程度予想できたかもしれない。楽天は2009年にネット専業のイーバンク銀行を傘下に収め、2010年には楽天銀行へと商号変更。またヤフーは2000年に三井住友銀行との合弁でジャパンネット銀行を設立、2017年に取締役の過半数を派遣することで、出資比率は過半ではないが連結子会社化した。業界全体で金融強化の波は顕著だ。

スマホ決済で攻めの投資を活発化

冒頭の出澤社長の言葉どおり、LINEにとって銀行は必要だった。同社は2018年から最重点投資領域としてフィンテックを掲げる。収益柱の広告事業で稼いだ利益を、スマートフォン決済「LINEペイ」を中心につぎ込んできた。

11月にはこのLINEペイが非接触型決済「クイックペイ」と連携を開始。これにより年初に掲げた「2018年内に国内100万カ所で決済可能にする」という目標に達した。

LINEペイは利用者が送金や出金を行うのに銀行口座登録(本人確認)を必須としており、これまでメガバンクや全国の地方銀行と広く連携してきた。自社グループの銀行があれば、登録をよりスムーズにしたり、共同のキャンペーンを打ったりすることで、利用者数や1人当たり決済額を拡大できる可能性が広がる。

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