日経平均は6日続伸、後場に上げ幅拡大 戻り売りをこなし、200日移動平均線を回復
[東京 30日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は6日続伸。今週末の20カ国・地域(G20) 首脳会議に合わせて行われる米中首脳会議を前に様子見ムードが強まる中、中国のさえない経済指標が重しとなる場面があったが、出遅れ株を物色する動きもみられた。連日の上昇を受けた戻り売りをこなし、指数は後場に上げ幅を拡大した。
騰落率は日経平均が前日比0.40%高、TOPIXが同0.48%高となった。原油相場の上昇を背景に石油関連セクターが大幅高。医薬品、精密機器がしっかり。証券、電気・ガス、不動産がさえない。モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)指数の銘柄見直しに伴うリバランスの影響で、東証1部の売買代金は3兆6637億円に膨らんだ。
中国国家統計局が30日に発表した11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.0。市場予想の50.2を下回った。50は業況改善・悪化の分かれ目となる中立水準。中国景気の減速リスクが意識されたものの、上海株が落ち着いた動きとなったことが安心感をもたらした。日経平均は200日移動平均線(2万2300円04銭=30日終値)を3週ぶりに上回って取引を終えた。
アイザワ証券・日本株ストラテジストの清水三津雄氏は「日本株はあまりにも売られ過ぎており、評価も低い。米中首脳会談で多少の失望が広がっても、下落は限定的となる可能性があり、ショート筋の買い戻しが入りやすい」と話す。
個別銘柄では井関農機<6310.T>がしっかり。同社は29日、インド農機メーカー大手と技術・業務提携契約を結んだと発表した。世界最大のトラクター市場であるインドで、積極的な事業展開を図る。海外収益の拡大に期待した買いが入った。
半面、内田洋行<8057.T>が続落。29日に発表した2018年8―10月期決算で連結営業利益が前年同期比82.3%減の9000万円と大幅減益だったことを嫌気した。小中高校向け教育ICT(情報通信技術)分野で大型案件が先送りになったほか、人件費の増加や社内基幹システムの減価償却費の増加等が響いた。
東証1部の騰落数は、値上がり1311銘柄に対し、値下がりが737銘柄、変わらずが69銘柄だった。
日経平均<.N225>
終値 22351.06 +88.46
寄り付き 22274.97
安値/高値 22231.96─22362.20
TOPIX<.TOPX>
終値 1667.45+7.98
寄り付き 1660.11
安値/高値 1660.05─1669.95
東証出来高(万株) 181925
東証売買代金(億円) 36637.04
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