電気を捨てる「ムダ発電」はこれで根絶できる

九州「太陽光発電の停止」はもったいない

米倉山太陽光発電所の全景(写真提供:山梨県)
再生可能エネルギー導入が進む欧州諸国では、再エネ発電の出力不安定対策として、電気をガスに変えて貯蔵するP2G(Power to Gas)に対する関心が高い。中でもドイツは、P2Gの技術開発で先行し、数多くの実証プロジェクトが実施されている(九州「太陽光で発電しすぎ問題」とは何なのか)。
後れをとっていたわが国だが、ここに来て続々とP2Gの実証事業が始まっている。その最新事情について、『日本の国家戦略「水素エネルギー」で飛躍するビジネス』の著者・西脇文男氏がリポートする。

日本でもP2Gの取り組みが始まった

ドイツがP2G実用化に向けた実証事業を着々と進める中、P2G技術開発で後れをとった日本だが、ここへきて急ピッチでP2Gシステム開発の取り組みが始まっている。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「水素社会構築技術開発事業」の委託を受け、現在5つの実証プロジェクトが進行中だ。

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その1つが、山梨県、東レ、東京電力HD、東光高岳の4者が進める米倉山P2Gプロジェクトだ。現在は、評価用の水電解装置(固体高分子(PEM)型)に模擬変動電流を流して評価を行っている段階だが、最終的には、米倉山の1万kWメガソーラーが発電する電力の不安定部分を使って、年間45万Nm3の水素を製造、貯蔵および利用するP2Gシステムの確立を目指す。

実証用の水電解装置は、PEM型としては最大級の1500kWで、その中核材料となる大面積電解質膜は東レが開発した(水電解装置は日立造船が製造)。また、貯蔵・輸送は、水素吸蔵合金に貯蔵、高圧ガスをローダーで輸送するのが有力だが、パイプライン輸送など他の方法も含め、経済性や法的適合性なども踏まえて実証計画を決める方針だ。

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