「ねじれ議会」誕生でアメリカ経済は混乱する

アメリカ第一主義への傾斜を一層強めるが…

中間選挙後のアメリカでは、債務上限の引き上げが課題になる。2019年9月末までには、2020年度の予算も編成しなければならない。今でこそ、アメリカの政策で不透明なのは通商政策だが、前回のねじれ議会となった2011~2015年の期間では、債務上限の引き上げに手間取り、アメリカ債のデフォルト懸念が高まるなど、財政運営の混乱が目立った。

トランプ大統領と民主党にも、歩み寄りの余地はある。トランプ大統領が選挙公約としてきたインフラ投資の推進は、共和党よりも民主党が好む政策である。ナンシー・ペロシ下院院内総務など、民主党の有力議員も、トランプ大統領と協力できる案件のひとつとして、インフラ投資を挙げている。

改めて世論の分断を図る可能性が高い

問題は、2020年の大統領選挙への影響を考えた場合に、民主党がトランプ大統領に協力することを選ぶかどうかである。トランプ大統領は、分断を使いこなす大統領である。民主党がインフラ投資で協力したからといって、攻撃の手を弱めるとは限らない。

むしろ、インフラ投資を自らの成果としたうえで、改めて世論の分断を図る可能性が高い。民主党とすれば、トランプ政権関連の疑惑を徹底的に議会で追及するなど、負けずに分断を利用しようとする選択肢もあるだろう。

何よりも民主党にとって重要なのは、2020年の大統領選挙までに、トランプ大統領に対抗できる候補者、そして、アメリカ第一主義に負けない魅力的な政策を見いだせるかどうかである。中間選挙が「トランプ大統領の選挙」になったという事実は、民主党に目玉となる政策がなく、トランプ大統領に対抗する「顔」が不在であることの証しでもある。

民主党がトランプ大統領の再選を阻止するためには、大統領を支持しない6割の有権者を確実に投票所に向かわせる方策を練り上げる必要がある。次の大統領選挙は、2020年11月3日に投開票が行われる。トランプ大統領は、すでに選挙対策委員会を設置しており、選挙資金の収集にも余念がない。民主党に残された時間は、決して潤沢ではない。

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カーリング人気萌芽の時代から、平昌五輪での銅メダル獲得まで戦い抜いてきた著者。リーダーとして代表チームを率いつつ、人生の一部としてカーリングを楽しめるにまで至った軌跡や、ママさんカーラーとして子育てで得た学びなどを語る。