人の本音は「視線の観察」でかなり読み取れる 「わかりあえない」と悩む人に教えたいコツ
会議で、一部の人に発言が集中するときは、視覚優位の人が議論をリードしている場合が多いといえます。身体感覚優位の人は「何を考えているのかわからない」「意見がない」とみなされがちですが、けっして考えていないわけではありません。
もしリーダーが、メンバーの優位感覚に気づいていれば、間合いを見て聴覚優位の人や身体感覚優位の人にも発言を促すことができます。結果として、いろんな視点から意見を吸収できますし、スムーズな合意形成にもつながるのです。
相手の感覚に合わせた言葉を使う
このように相手の「視線」から優位感覚を知ることで、プレゼンや商談、接客時のコミュニケーションも円滑化できます。
視覚優位の人は、色や形など写真や動画のイメージで情報をとらえます。「木々の緑が太陽に照らされてキラキラ光っている」などと、目に浮かんだ情景を描写するのが得意です。こういった視覚優位の人には、視覚的にイメージしやすい次のような言葉が有効です。
「明るくてきれいな色ですよね」
「ご覧いただければ違いがわかると思います」
「パッと見の印象がすてきですよ」
また、プレゼンするなら、イラストや図解を多用した資料を提示すると効果的です。
これに対して、聴覚優位の人は音や言葉のリズムに強く反応します。電車内でずっとヘッドホンで音楽を聴いている人、語学が得意な人は聴覚優位な人かもしれません。
こうした人たちは、ブランド名や数値に敏感という特徴もあり、次のような言葉が響きます。
「2017年度、経済産業大臣賞を獲得した商品です」
「ここの露天風呂に入っていると、サーッという波の音とか鳥の鳴き声が聞こえてきて、なんとも言えない最高の気分になるんですよ」
また、相手の会話のリズムや声のトーンをよく観察して、それに合わせていくのも効果的です。
そして、身体感覚優位の人は、ゆったりしたペースで呼吸したり言葉を口にしたりする傾向があります。お店で洋服を選ぶようなときも、真っ先に生地を触って肌触りなどを確認します。身体感覚優位の人と会話するときには、
「実際に触ってみませんか?」
「熱い感情がわいてきますよね」
「お互いに温度差を埋めていきましょう」
というように、感触や感情を伝えていくとよいでしょう。
なお、不特定多数の人を相手に話をするときには、特定の感覚に頼らないというのも大切なポイントです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら