株価はそろそろいったん戻って再度下落する 今の波乱は行き過ぎだが、長い目では正しい

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すなわち1)足元のアメリカ経済が元々強いうえ、今年初から法人減税を乗せたため、その反動が懸念される、2)現在の景気の強さに対応して米連銀が利上げ基調にあり、それが時差を伴って自動車や住宅市場に悪影響を及ぼすと考えられる(実際すでに、自動車販売台数や住宅着工・販売戸数に、陰りが出ている)、3)ドナルド・トランプ大統領による関税引き上げが、これも時差を持って、アメリカの家計や企業の負担となってくる、ということだ。

それにしても、現局面もそうだが、日本の株価の「脆弱さ」が目に付くことが多い。特に日本国内で悪材料がなくても、「アメリカが心配だ」「中国が心配だ」「ヨーロッパが心配だ」と、他国の不安材料をせっせと仕入れる「不安の問屋」に日本の株式市場が化して、結果として他国の株価より日本株が下落する、ということが、足元に限らず良く起こる。

実際、日経平均を米ドル建てに換算し、それをセント表示した数値をNYダウで割った比率をみると、2012~2016年は概ね0.9倍前後で動いてきた。日本とアメリカは別の国であるから、もっとその比率が、両国の景気や企業収益の違いに応じて、上下に振れてもよさそうなものだ。

日本株はアメリカ株よりも「売り」に弱い

これが同じようなレンジで動いてきたということは、おそらく、グローバルに資金を運用する海外投資家が、アメリカの株が上がるとリスクをもっと取ろうと前向きになって日本株も買う、アメリカの株が下落するとリスクを回避しようとして日本株も売る、といった投資行動をとっているからだろう。こうした売買行動は、日本の経済や企業収益とは全く関係ないものだ。そしてもっと重要なのは、そうした海外投資家の売買に、日本の株価が支配されてきた、という点だ。

実は上記の米ドル建ての日経平均をNYダウで割った比率は、2017年以降は0.85倍前後に若干推移を切り下げたが、その理由としては、その間、トランプ大統領に対する期待が行き過ぎて、NYダウが予想PERでみて正当化できない水準まで買われ過ぎになったことが挙げられる。

ところが、最近になると、アメリカ株の適正水準までの修正が進んだにもかかわらず、同比率が0.80倍を明確に割り込んできている。これは、世界の株価が下がる方向に進むなか、海外投資家の一律の世界株売りに対し、アメリカ市場よりも日本市場の方が脆弱だ、ということなのだろう。

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