日本代表、吉田麻也が築く新リーダーの役割

ウルグアイ撃破、「新ビッグ3」躍動し3連勝

自身2度目のワールドカップだったロシアの大舞台では失点に絡むシーンはほぼなく、4年前のブラジルワールドカップの時より明らかに安定感と落ち着きが増していた。それも経験のたまものにほかならない。

その重要性を身を持って理解しているからこそ、若い選手たちに「どんどん行け」と言える。むしろ吉田が代表戦で犯してきた失敗の回数は前キャプテンの長谷部よりはるかに多いと言っていいかもしれない。ゆえに、新キャプテンは積極性を強く求めたのではないだろうか。

「新ビッグ3」がみせた躍動

その期待に「新ビッグ3」は存分に応えた。

開始10分、南野の先制弾は左サイドにいた中島とのホットラインから生まれたもの。南野自身も右足インサイドで巧みにボールをコントロールして、ゴディンを置き去りにする切れ味の鋭さを見せつけた。

そして、中島は続く大迫勇也(ブレーメン/ドイツ)の2点目につながる強烈シュートを名手、フェルナンド・ムスレラ(ガラタサライ/トルコ)にお見舞いし、2アシストを記録した。

ゴールを決めた大迫に飛びつく南野と駆け寄る中島(右)(写真:松尾/アフロスポーツ)

堂安も後半1ゴール1アシストの大活躍。南野の4点目が勝利をを引き寄せる決勝弾になったのも、特筆すべき点と言っていい。

「今まであんなにドリブルで仕掛けられる選手たちは少なかったと思うし、相手もかなり嫌がってたんじゃないかなと。とにかく3人とも速い。こっちは(最終ラインの)押し上げが大変なんだ」と吉田は笑ったが、これだけ速さと機動力、推進力を備えたアタッカートリオが並んだ日本代表は確かに初めてかもしれない。

中田英寿、中村俊輔(ジュビロ磐田)、本田圭佑(メルボルン・ビクトリー/オーストラリア)に象徴されるように、過去の日本代表攻撃陣の軸を担ったのは、緩急をつけながら高度な技術と創造性を駆使してチャンスを作るタイプが多く、いずれもスピード面を武器とはしていなかった。

けれども、今の森保ジャパンの看板アタッカー陣はとにかく俊敏で矢のように突き進んでいく。南野が174㎝、堂安が172㎝、中島が167㎝と小柄ではあるが、そのマイナス面を感じさせないほどの打開力と破壊力を備えている。そこは吉田も手ごたえをつかんだ点だろう。

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