驚安ドンキは、なぜ「ユニー」を飲み込むのか 8月下旬にドンキ側から買収を打診した

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ユニー・ファミマの髙柳社長も「それぞれ強みを持つ3業態があるので、自分たちのリソースで業態転換ができる。自己変化型のグループというのが、われわれの強み」と強調した。

ユニー・ファミマとの“相思相愛”をアピールしたドンキだが、競争環境が激しさを増す中、思惑通りユニーの収益を底上げできるとは限らない。

オペレーションに差も

大原社長は「両社合わせて売上高1兆6500億円(それぞれの決算期末売上高を単純合算)、国内小売業界で4位になる、という話が話題になっているが、あまり興味はない。ユニー買収によるスケールメリットによって売り上げを上げるのか、粗利率を上げるのか、それとも販管費を下げるのかなど、利益向上に寄与するのかどうかを見極めたうえで戦略を組み立てたい」と手綱を締める。

ドンキホーテホールディングスの大原孝治社長(左)とユニー・ファミリーマートホールディングスの髙柳浩二社長(右)は熱い握手を交わした(撮影:梅谷秀司)

商流についてもチェーンストアとして展開してきたユニーと、個店主義を重視してきたドンキホーテでは、オペレーションに差がある。スケールメリットを追求するためには、商流の整理にも踏み切らなければならないだろう。

海外展開の強化を目的に2019年2月に「パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス」へと社名変更することも、今回合わせて発表したドンキ。新たな“決意”で、荒波を乗り越えることができるか。

梅咲 恵司 東洋経済 記者

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うめさき けいじ / Keiji Umesaki

ゼネコン・建設業界を担当。過去に小売り、不動産、精密業界などを担当。『週刊東洋経済』臨時増刊号「名古屋臨増2017年版」編集長。著書に『百貨店・デパート興亡史』(イースト・プレス)。

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