中国、外資等のクリーンエネルギー投資容認へ 李克強首相が表明
[上海 15日 ロイター] -中国政府は、外資・民間投資会社とエネルギー管理や環境保護に関する対話を開始する見通しだ。北京での会議での李克強首相の発言として15日、国営紙チャイナ・デーリーが伝えた。
中国ではクリーンエネルギーセクターに補助金を拠出しているため保護貿易的だとの批判が出ていたが、今回の首相の発言はこの状態の変化を示唆する可能性がある。
首相は14日、中国の環境と開発に関する国際協力委員会の外国人委員に対し、中国は環境改善のため国際社会と共同で技術強化などに取り組んでいきたいとの意欲を表明した。
中国では、大都市における大気汚染が深刻で、中央・地方政府が大気や水の汚染を食い止めるのが難しい状況にある。中国では建設ラッシュでエネルギー効率の悪い住宅が急増し、エネルギーコストが上昇。経済競争力の上で問題となっている。
風力や太陽光発電に補助金を出すという政府の一部戦略は成功しており、ソーラーパネルや風力タービンの世界最大の製造会社が誕生した。一方で、地方政府が投資に便乗したため、資金過剰に陥っている。
風力や太陽光発電所は主要な送電網から分離されたままで、国内での発電は依然として国内の石炭や輸入化石燃料に依存しきっている状態だ。
さらに、貿易相手国が中国のクリーンエネルギー製品のダンピング(不当廉売)に対抗して課税するなど、緊張も高まっている。
李首相は「中国のエネルギー保全や環境保護製品が海外市場に参入することも望んでいる。業界を国際市場に向けて開かれたものにしたい」と発言。相手国との通商関係改善を望んでいることを示唆した。
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