「計画運休」、鉄道各社の判断なぜ分かれた?

大きな混乱はなかったが…翌日の対応に課題

首都圏JR在来線全線の「計画運休」で人影のなくなった駅改札付近(記者撮影)

日本列島を縦断し、各地に被害をもたらした台風24号は、全国の鉄道網にも大きな影響を及ぼした。9月30日には主に九州や西日本各地で列車の運行がストップし、東海道新幹線も17時ごろまでに全線で運転を見合わせた。

また、同日夜から翌10月1日未明にかけて台風が通過した関東地方では、JR東日本が20時をめどに首都圏の在来線をすべてストップさせる「計画運休」を実施した。

関西では近年、JR西日本が台風などに備えて計画的な運休を行うことが一般化しているが、JR東日本が首都圏在来線の全線を事前に予告して運休したのは初めてという。

一方で、関東の私鉄各社は通常の終電より早く運転を取りやめる路線も目立ったものの、運転を続けた路線もあった。巨大台風が迫る中、各社はどう判断を下したのか。

鹿児島県奄美市では灯台が根こそぎ消失するなど、非常に強い勢力を保ったまま本州に接近した台風24号。30日夜から翌日未明にかけて関東地方を通過することが予想された中、JR東日本は同日昼過ぎ、首都圏在来線の全線について20時をめどに運休すると発表した。

首都圏初の「全線計画運休」

首都圏のJR線では初のケースとなった全線計画運休だが、「あくまで結果的にそうなった」と同社。広報担当者は「予報を含めて総合的に判断した結果、すべての線区で運行に影響が出る可能性があったためにこのような形になった」といい、「これまでも事前に運休が決まっている場合は予告しているので、われわれとしてはやり方を変えているつもりは特にない。今後も必要があればやっていく」と話す。

計画運休はほかの鉄道会社も実施した。15時30分の段階で21時以降の運休を発表したのは東京メトロ東西線の東陽町―西船橋間。同区間はほとんどが地上の高架線で、長い鉄橋もあり風の影響を受けやすい。

同社は「風速25m/秒以上で運転を見合わせる基準になっているが、予報でこれに近い風速の予想が出ていたため運休を決めた」(広報部)と説明。事前に予告しての運休は「少なくともここ数年はなかった」という。

西武鉄道も比較的早く、16時の時点で20時以降の本数削減と22時以降の運転見合わせを発表した。同社が計画運休を行ったのは今回が初。「災害を引き起こす可能性がある強い台風であることがわかっていたので、安全のためには早めに運休を決めて周知し、利用者には早い時間に帰宅してもらうほうがいい」(広報部)と判断したといい、決定の背景にはJR線の計画運休実施もあったという。

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