新千歳空港の「天井」はどうして落下したのか

大地震で吊り天井の落下が繰り返されている

国交省は同2001年6月、業者が天井工事をする際の方針として、天井と壁との間に一定の隙間を設けることや、吊りボルト同士を繋いで振れ幅を抑えるなど、事故調査によって得られた知見をもとにした「技術的助言」を通知した。

さらに2003年9月の十勝沖地震で発生した釧路空港の天井落下事故によって、天井に凹凸や段差を付けると、天井がバランスを崩して破損する危険性が浮き彫りになり、国交省は同年10月に技術的助言の改訂版を再度通知した。

天井の耐震基準は「実質的に存在しなかった」

2005年8月の宮城県沖地震においても仙台市内の温水プールの天井が落下し、国交省は技術的助言の徹底を求めた。ただし、あくまで「助言」であって、法的な強制力はない。

他方で、「東日本大震災以降に建築基準関係法令が改正されるまでは、天井に関する耐震基準は実質的に存在しなかった」(日本耐震天井施工協同組合)。

建物の構造自体は耐震基準等で厳しく規制されている一方、天井は内装工事のため、内装業者にゆだねられている部分が大きい。

建築基準法施行令には、天井を含む内装材について「地震その他の震動及び衝撃によって脱落しないようにしなければならない」という記述があるものの、現実は「施工不良が原因で(天井が)落下したかどうかの判断は難しい」(国土交通省建築指導課)。

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