日経平均続落、終値1万4086円に 円高警戒の売りに押され、141円安

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11月8日、東京株式市場で日経平均は続落。6月13日撮影(2013年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は続落。前日の米国株が大幅安となったうえ、対ドル・対ユーロでの円上昇が重しとなり、幅広い銘柄に売りが先行した。信用取引に絡む個人の処分売りなども上値を圧迫した。

ただ、寄り付きの前日比202円安がこの日の最安値。節目の1万4000円を維持したことで押し目買い機運が高まったほか、ショートカバーなどが入り次第に下げ渋った。外為市場での円高一服も売り圧力の低下につながった。

外部環境の悪化から朝方は主力輸出株のほか、金融・不動産など内需株が軟調な値動きとなり、幅広い銘柄に売りが出た。特に日本株にとっては円高が重しであり、為替相場を左右する今晩の10月米雇用統計を見極めるまで実需筋はポジションを動かしにくいという。後場は日銀による指数連動型上場投資信託受益権(ETF)買いも入ったとみられているが、買い上がるエネルギーは限定的だった。「株式の軽減税率廃止や信用高値期日接近に伴う個人の売りも上値を抑えている」(SMBC日興証券株式調査部部長の西広市氏)との声が出ていた。

大証によると、日経平均のオプションSQ(特別清算指数)値は1万4013円07銭だった。SQ分でかさ上げされたにもかかわらず、東証1部の売買代金は2兆円割れと低水準だった。

個別銘柄では、ニチイ学館<9792.T>が3日続落。7日に2014年3月期連結業績予想の下方修正を発表し嫌気された。ニコン<7731.T>も安い。一眼レフやミラーレスを含むレンズ交換式カメラの販売を従来計画の655万台から620万台に下方修正したことで事業環境の厳しさなどが警戒された。半面、ブリヂストン<5108.T>が3日続伸。7日に発表した2013年1―9月期の決算内容を評価した。

東証1部騰落数は、値上がり457銘柄に対し、値下がりが1205銘柄、変わらずが94銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      14086.8 -141.64

寄り付き    14026.17

安値/高値   14026.17─14122.28

TOPIX<.TOPX>

終値       1176.42 -8.31

寄り付き     1171.38

安値/高値    1171.2─1178.71

東証出来高(万株) 223295

東証売買代金(億円) 17687.69

(河口浩一)

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