「自分たちは大切にされている」と肌で感じている若者たちは、日々の言動にもそれが現れます。“若者”のイメージが数年前――若者が「社会的弱者」だった時代――からアップデートされていない年長世代は、そんな彼らの態度に大きな違和感を抱き、戸惑い、時には苛立ちすら覚えるでしょう。
そんな若者や若手社員を動かすヒントを得るべく、若者研究所から7人の現役大学生を選抜し、集まってもらいました。今どきの若者は社会でどう扱われているのか、どんな仕事観を持っているのか。彼らの声にぜひ耳を傾けてみてください。
放っておいても上がる時給?
原田:今の若者は、超人手不足なだけにバイト先でもかなり優遇されていると聞いたんだけど、そうなの?
山切:私はあるコンビニでバイトしていますが、最初入ったときには時給が1000円でした。でも人手が足りなくて、ある日突然、何もしていないのに時給が1050円に上がりましたよ。
神谷:以前、塾講師のバイトをしていたんですが、昇給するには試験が必要なところ、全部免除で昇給できました。時給は1500円から2000円にアップです。私が留学を控えていたので、帰国後も職場に戻ってほしかったみたいですね。
原田:何の理由も前触れもなく急に条件が良くなるなんて、「失われた20年」と言われたこの20年間にはなかったことだよね。すごい。うらやましい!
吉川:バイトのシフトを当日平気でドタキャンする友人は多いですよ。焼肉屋でバイトしている子もドタキャン常連ですが、ぜんぜんクビになりません。その子いわく「金髪OKのバイトは休むのが簡単」だそうです。
原田:僕の学生時代だったら店長にボコボコにされてるよ(笑)。先日も某コンビニチェーンがバイトの茶髪や金髪をOKにしたし、どんどんバイトさんの自由度が高まっているようだね。
樋川:私は都心の某一流ホテルで、宴会のときに会場でサーブをするコンパニオンのバイトをしているんですが、友達をこのバイトに紹介すると私に1万円入ってきます。
原田:えっ!
樋川:しかも、コンパニオンは勤務回数に比例してランクが上がり、業務の範囲が増えて時給も上がっていくんですが、紹介して入れた子のランクが上がるたび、その都度私も1万円ずつもらえるんです。
原田:それはすごい。渋谷のキャッチもビックリな好待遇(笑)。ブランド力のある職場でも、学生バイトを辞めさせないための方策が必要なんだ。
樋川:食事や宿泊の割引チケットももらえます。でも最近はそれでも人が来ないので、大学で新歓の時期に「○○ホテルでバイト募集」のビラでも配ろうかと思ってるんですよ(笑)。
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