投資信託で損する人がしがちな5つの勘違い ETFをただ買っていれば儲かるとは限らない

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このように市場に連動するのではなく、銘柄を選別して集中投資を行うアクティブ型の中には、相場を大きく上回るリターンをあげる投資信託も存在します。

またほとんどの投資信託は「運用資金の100%をフル投資する」という方針を取っています。しかし100%を株式に投資すると、株式市場の影響をダイレクトに受けてしまいます。一方で相場の下落時に、価値の目減りが少ない現金の保有比率を意図的に高めることで、基準価額を下げにくくしている投資信託も存在します。

確認するためには、各ファンドの目論見書を見る必要があります。たとえば「ひふみ投信」の交付目論見書には「市場価値が割安と考えられる銘柄が無くなっていると判断した時に、 買付を行わずに好機を待つ場合があります。このような状況においては、ポートフォリオに占める株式の比率が低くなります」との記載があり、市場の状況に合わせて現金の保有比率を柔軟にコントロールしていることがわかります。

投資は入り口よりも出口が難しい

5. 売却では少しずつ取り崩していく

投資信託に限らず、保有資産が順調に拡大していると「もっと儲かるのでは」と欲が出るため、投資は入り口よりも出口(売却)が難しいとよく言われます。しかし子どもの学資や定年退職など、ライフイベントやライフステージの変化に応じて、柔軟に売却も視野に入れていきましょう。

そこで、一度にすべての商品を売却する方法以外に、2つの選択肢を紹介しておきます。ひとつは、保有している投資信託を少しずつ売却していく方法です。購入時と同様に、相場の価格変動のリスクを軽減しながら売却できるメリットが期待できます。もうひとつは、リスクの高い株式の一部を売却して債券の比率を高めることで、より安定的なポートフォリオに組み替える、という方法です。株式の保有比率とともに、段階的に資産運用の規模自体を減らしていくことで、ソフトランディングを目指すという考え方です。

以上、投資信託にまつわる5つの勘違いを紹介していきました。今回の記事が、読者の方の資産形成の助けに少しでもなれば幸いです。

吉田 祐基 ライター兼編集者

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よしだ ゆうき / Yuki Yoshida

各種金融系情報誌の編集・執筆業務を行う株式会社ペロンパワークス所属。大手不動産情報サイト編集記者を経て入社。株・投資信託の編集・執筆を担当。ファイナンシャルプランナーの資格も。

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