「新聞ダイジェスト」休刊から復刊への舞台裏

事実の経過を追うだけではない誌面を作る

今年の1月に復刊した『新聞ダイジェスト』(写真:news Hack by Yahoo!ニュース)
大手6紙の記事を集約し、1カ月のニュースを追う雑誌『新聞ダイジェスト』。世の中の動きの理解しやすさに定評があり、メディア関係者や就活中の学生など、多くのファンに愛されていましたが、2017年5月号をもって惜しまれながら休刊。ところがそんな同誌が、8カ月のブランクを経て、今年の1月(2018年2月号)に復刊しました。
休刊、そして復刊の舞台裏にはどのような事情があったのでしょうか――。ネットニュース全盛のこの時代だからこその同誌の使命について、株式会社新聞ダイジェスト社の中本正幸社長に話を聞きました。

休刊の原因はスタッフの高齢化と人手不足

――1967年から半世紀にわたって刊行されてきた『新聞ダイジェスト』の休刊は、メディア業界の中で話題となりました。まずは休刊に至った理由から教えてください。

本記事はnews HACK by Yahoo!ニュース(運営:ヤフー)の提供記事です

一番の理由は、編集に携わるスタッフの高齢化と、それに伴う人手不足でした。『新聞ダイジェスト』の現場は、特殊な編集業務を要するため、なかなか後継のスタッフを育てるのが難しい。そこで、体制を根本から見直す時期に来ているのではないかと考え、いったん休刊することに決めました。その時点では、具体的に復刊の見通しが立っていたわけではないのですが、できれば1年以内に体制を立て直して戻ってきたいと考えていました。

――特殊な編集業務というのは、具体的にはどのようなものでしょうか。

2010年、株式会社新聞ダイジェスト社代表取締役社長に就任した中本さん(写真:news Hack by Yahoo!ニュース)

『新聞ダイジェスト』は朝日・毎日・読売・日経・産経・東京の計6社の新聞社と契約を結び、1記事単位で二次使用料をお支払いする仕組みを採っています。この際、各社それぞれの記事単価が異なりますが、ニュースの内容を第一に、全体の予算やコストパフォーマンスも見ながら記事をセレクトする必要があります。

また、記事はデータではなく、すべて紙面で提供されます。そのため手作業で記事を切り抜いてスキャンし、配置しています。セレクトした記事は、見出し部分のみ書体をそろえて打ち直したり、少し縮小したりしながら、『新聞ダイジェスト』のB5判の誌面にうまく収めなければなりません。非常にアナログな作業ではありますが、記事を選ぶ基準をはじめ、独特のコツを要する編集なんです。

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