マンション管理組合、違法駐輪の続発に苦悩 自転車を勝手に撤去したら犯罪になるのか?

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勝手に撤去してもいいのでしょうか?(写真:freeangle / PIXTA)

敷地内に違法駐輪されている自転車を撤去できないか――。このような相談が、マンションの管理組合の役員から、弁護士ドットコムの法律相談コーナーに寄せられた。

当記事は弁護士ドットコムニュース(運営:弁護士ドットコム)の提供記事です

相談者のマンションでは、ほぼ毎日、住民以外の人が自転車を駐輪していくそうだ。登録のない自転車の駐輪を禁じており、「一週間以内に移動しない場合、管理者の権限に基づき撤去します」と記載されたエフ(荷札)をつけているが、駐輪する人はあとを絶たず、相談者は困っているという。

このような場合、勝手に自転車を移動させる行為は、窃盗などの罪にあたらないか。中村友彦弁護士に聞いた。

「占有離脱物横領罪」に該当する可能性

自転車を撤去すると、何か法的な問題になるのでしょうか。

「自転車を撤去する場合には、手段を尽くす必要があります。いくら勝手に止められており、所有者が不明だからといって、日本は自力救済が認められておりませんので勝手に処分することは認められません。

勝手に撤去する行為は、占有離脱物横領罪(刑法254条)に該当する可能性があり、問題があります。登録なく駐輪されている自転車は、盗まれて放置された自転車や、入居者が一時的に駐輪しただけかもしれませんので、勝手に処分すると思わぬトラブルになる可能性があります。

なお、窃盗罪は、他人の占有下にある物を奪取する行為ですので、管理組合の占有下にあるものを管理組合が処分するのは窃盗罪にはあたりません」

法的な問題に発展させないためには、どのような手段が考えられるのか。

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