ゾゾだけじゃない!衣料業界の自動採寸技術

アパレル各社がオーダー生産に乗り出す理由

こうした業界の動きの裏には、大量生産による衣服が売れなくなったという事情がある。消費者の好みが多様化したうえ、ユニクロや海外勢を含めたファストファッションの台頭で、安くても機能性やデザイン性のよい商品が増えた。売れない既製品は過剰在庫となり、値引き販売が常態化。消費者の多くは、セールを見越して衣服の定価での購入をためらうようになった。

採寸データを蓄積できるメリット

スタートトゥデイの前澤社長は7月3日に行われた東洋経済のインタビューで、「これからお客様はもっとわがままになり、もっと高いクオリティを求める時代になる。受注生産で在庫を持たず、なるべく定価で売ることが将来目指していくところではないか」と語った。

オーダー商品は受注生産のため過剰在庫を抱える心配がなく、値引きによる粗利の悪化を避けられる。さらなるメリットが、顧客の採寸データを蓄積できることだ。一度そのブランドで採寸すれば、2度目以降はネット上で簡単にオーダー商品の注文が可能となる。顧客のサイズに合ったオススメ商品を提示したり、蓄積された採寸データを商品開発に生かしたりすることもできるようになる。

現状、オーダー商品でマスの市場を獲得することは難しいが、「既製品では自分に合ったサイズがない」「このブランドで自分だけの服が欲しい」といった需要は一定数あるはず。テクノロジーの進化で採寸や製造工程の効率化が急速に進み、オーダー商品も以前より短期間・低コストで販売できるようになった。自分仕様という特別感やブランドの知名度を武器に、アパレルメーカー各社はオーダー生産の強化に再起を懸ける。

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 岐路に立つ日本の財政
  • 日本人が知らない古典の読み方
  • 賃金・生涯給料ランキング
  • 「非会社員」の知られざる稼ぎ方
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
コロナ時代の株入門<br>『会社四季報』公式!銘柄ガイド

コロナ禍で株価が激動、将来不安や在宅勤務で「株デビュー」する人が増えています。チャートの読み方、お得な優待銘柄、ネット証券の選び方など株式投資の入門情報を満載。四季報最新号のランキングによる銘柄選びも。

東洋経済education×ICT