ブランド創りの新潮流は、便利なアプリ NIKE、インテル、レノボなど続々

✎ 1〜 ✎ 24 ✎ 25 ✎ 26 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

パナソニックとアディダスのコラボ

9月に発表された「adidas Training Academy x Panasonic Smart App」は、手軽に自宅でトレーニングを体験できるスマホ用のアプリです。アディダスが展開するリアルイベント(世界のトップトレーナーによる指導が受けられるイベント)と、パナソニックの商品(体組成バランス計や活動量計などのヘルスケア商品)がコラボレーションして、「おうちトレーニング」の利便性向上システムを提供するものです。

ユーザーは、アディダスのトレーナーが指導する動画を見ながらジム&ラン、ダンスなどのトレーニングを行なって、トレーニングの履歴と体重・体脂肪率などのデータを統合してスマホ上で管理することができます。

企業や商品がネット上で提供するゲームやショートムービーなどのコンテンツは、「Branded Entertainment」としてブランド構築の有効な手段になっていますが、最近脚光を浴びているのが、「便利なサービスの提供を通してブランドへの好意度を高める」という、一見迂遠なやり方です。「Branded Utility」とでも呼ぶべきこの手法は、便利なサービスやシステムを実際に使ってもらいながらブランド経験を促進する点で、ビジュアルやサウンドや言葉に頼るコミュニケーションと一線を画しています。

ナイキのアプリを使ってランニング・データをとったり、インテルが提供するアプリで自分のソーシャル・ライフを洞察したりすることは、ブランドと共に行動し、ブランドの思想や哲学を感じ取る良い機会となります。スマホやウェアラブル端末の進化と共に、この領域はまだまだ成長していくはずです。

岡崎 茂生 フロンテッジ ソリューション本部副本部長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

おかざき しげお / Shigeo Okazaki

1981年東京大学教育学部卒業、1989年ピッツバーグ大学経営大学院MBA。1982年電通入社、2006年より北京駐在。北京電通 ブランド・クリエーション・センター本部長を経て、現職。30年におよぶ広告・マーケティング領域での経験をベースに、中国企業をはじめタイ、アメリカ、韓国、日本企業などを対象に幅広くブランド戦略コンサルティングを行なう。アジア各国およびアメリカの大学/大学院でのブランド講座・公開セミナー、フォーラムでのスピーチ、雑誌連載など多数。チュラロンコン大学商学部マーケティング学科客員准教授、南京大学ジャーナリズム&コミュニケーション学院客員教授、湖南大学ジャーナリズム・コミュニケーション&映像芸術学院客員教授。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事