全米700店閉鎖!トイザラス「最後の言葉」 「大人になんかならないで」

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全米にある700以上のトイザラス店舗が閉鎖した。アメリカ最大規模のおもちゃ小売業者の清算は、チェーン店で商品を販売している数百ものおもちゃメーカーにとって打撃となっている。その中には、バービー人形のメーカーのマテル、ボードゲームの企業のハズブロやレゴなどのほかの大手の販売会社が含まれる。

この閉鎖はさらに、新製品を展示するためトイザラスに依存していた小規模のおもちゃメーカーにも大きな空洞を残した。

トイザラスは昨年9月に連邦倒産法第11章に申請し、50億ドルもの負債を整理することを望んでいた。この負債は、2005年に未公開株式投資会社による買収(レバレッジド・バイアウト)された66億ドルに多くを起因する。

しかしトイザラスは3月に路線を変更。カナダ、アジア、ヨーロッパで株式を売却し、アメリカの店舗を閉鎖することになった。

2017年、アメリカでは8000以上の店舗が閉店

今後、トイザラスのシェアを奪うのはどこだろうか。アマゾンなどのオンライン・プラットフォームに加え、アナリストはウォルマート、ターゲット・コーポレーション、J.C.ペニー、コールズ、ベッド・バス・アンド・ビヨンドを、トイザラスからマーケットシェアを得ることのできるチェーンとして指摘している。

CVSヘルス、ライト・エイドなどのドラッグストアや、ダラー・ゼネラル、T.J.マックスなどのディスカウント・アウトレットはさらに、おもちゃの取り扱いを増やしていくかもしれない、とアナリストは分析する。

小売業が置かれている環境は厳しい。国際ショッピングセンター協会の調査によると、8000以上のアメリカの店舗が、2017に閉店した。これは過去10年間の平均年間店舗閉鎖数のおおよそ2倍におよんでいる。

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