10円で買える激安自販機は違法ではないのか 「賞味期限切れやけど、みんな買うてや!」

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――「賞味期限切れ」という表示がされていなかった場合はどうでしょうか?

「『賞味期限』が経過したからといって、すぐに品質が低下して、健康上問題が生じるわけではありません。ただし、通常、消費者が商品を購入する際には、商品が『賞味期限』を経過していないことを期待しますので、販売会社は、売買契約の解除や損害賠償請求など、民事上の責任を追及されるおそれがあります」

「賞味期限切れ」は、民事上の責任を問われる可能性も

――「賞味期限切れ」の飲料で健康被害が出た場合、どんな責任がありますか?

「『賞味期限』が経過した場合、飲料の製造会社は、飲料の固有の性質に関して、通常責任を負いません。一方、『賞味期限切れ』の飲料を販売した販売会社は、民事上の責任を問われる可能性があります」

――今回のように「賞味期限切れ」と明示して販売し、消費者がそのことを認識していた場合、どうなるのでしょうか?

「消費者側が、『賞味期限切れ』であることを認識していた場合、消費者側の過失として、販売会社に対する損害賠償請求が減額される可能性があります。その過失の程度は、賞味期限切れの期間などに応じて、ケースごとに異なるといえるでしょう」

正木 健司(まさき・けんじ)弁護士
先物取引、証券取引、デリバティブ取引などの投資被害事件、金融商品取引訴訟を多数取り扱う。名古屋先物証券問題研究会代表。先物取引被害全国研究会幹事。全国証券問題研究会幹事。愛知大学法科大学院非常勤講師(消費者法)。愛知県弁護士会消費者委員会投資被害対策チーム長。K&A投資被害弁護団事務局長。
事務所名:弁護士法人名城法律事務所

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