妻の彼氏は「夫公認」、家族の新しいカタチ

批判よりも、共感の声に耳を傾けたい

そんなふたりも、かつてはどこにでもよくいる夫婦だった。ただ、結婚当初からある悩みを抱えており、それがこじれた結果、現在の特殊な関係につながっていく。

朋広さん「セックスレスです。新婚の時点ですでに妻に対して性的欲求がわかなくなり、当初は『仕事が忙しくて疲れてるから』とごまかしていました。子供は欲しかったので、そこは計画的に進めて運よく授かりましたが、それ以外はまったくしていなかった」。

美香さん「そのことについて私が話し合おうとしても、夫は寝てしまう……その繰り返しでしたね。それで、ふたり目が産まれたあとくらいから友人に相談したり、夫婦でカウンセリングに行ったりもしたんですけど、結局うまくいきませんでした」。

転機は2016年の春。美香さんはモヤモヤを晴らすべく、セックスレスの現状についてあけすけに綴るブログを開設。より深く問題に向き合ううち、ある考えに至る。

美香さん「もしかしたら、夫じゃなくてもいいのかもって。別の人と恋愛するっていう可能性もあることに、ふと気づいたんですよね。その気持ちを夫に打ち明けて、離婚するか、無理してでも頑張ってセックスをするか、あるいは別に恋人を作ることを認めるか、何度も話し合いました。まず、無理にというのは夫的に難しいと。でも、私としてはこのまま一生スキンシップがないのは女性として辛い。そんな時、彼氏候補として相談できそうな男性に出会ったんですよね」。

(写真:OCEANS)

ちなみに、それは「たくちゃん」ではなくまた別の男性。ほどなくその男性は、美香さんにとって初の“夫公認彼氏”となる。

朋広さん「美香からは最初、『気になる人ができた。その彼と連絡をとってもいいか』と聞かれました。最初はもちろん抵抗があって、それはやめてほしいと。恋愛感情ではなく、『妻をとられたくない』という独占欲ですね。でも、美香を通じてポリアモリーの方と会い、話を聞くうちに考え方が変わっていった。とる、とられる、とかじゃなくて、妻の気持ちが僕以外に向いていたとしても、それとはまた別の愛情でつながっていればいいと思えるようになったんです」。

結局、その男性とは9カ月交際。美香さんの心は満たされ、さらには朋広さんの気持ちも救われたという。

朋広さん「セックスレスの悩みが消え、肩の荷が下りました。最初の一歩を踏み出すまではものすごい不安がありましたが、夫婦ともに苦しみから解放され、ぎくしゃくすることもなくなったんですよ」。

(写真:OCEANS)
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